ダイナさんの映画レビュー・感想・評価

ダイナ

ダイナ

マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

ジョージ・ミラーは大人数の混戦撮るのが上手すぎる!!!!!!!!!!!!!!!ウォータンク戦でのパラシュート部隊に始まるタンク襲撃の手数の多さ、運転席にタンク下、タンク上での攻防、走行中の狭場というフ>>続きを読む

狂乱の日々 デス・ロードの戦い(2017年製作の映画)

4.3

怒りのデスロードの舞台裏がYouTubeで公式公開されていたので。マッドマックスサーガを爆発的に全世界に轟かせた「怒りのデスロード」、エネルギッシュな内容に制作が大変だったのは想像に容易いです。インタ>>続きを読む

サムライ(1967年製作の映画)

4.2

窓から覗く土砂降り、ベッドに寝そべりながら煙草を燻らせる主人公を映す導入のクールさ、アラン・ドロン演じる主人公ジェフ・コステロのトレンチコートとハット着用のルックの完成度の高さだけで白米3杯いけちゃい>>続きを読む

ザ・ワン(2001年製作の映画)

3.5

マルチバースの自分自身を殺すことで力を集約させるという法則を利用し125もある別次元の自分自身を殺害していく男が映されるという凄まじい程の求心力を秘めた設定に惹かれ鑑賞。

クッソダサすぎる80キロ走
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希望の灯り(2018年製作の映画)

4.4

ドイツのスーパーマーケットを舞台とした、無口な新入り店員の青年が職場の同僚たちに支えられながら徐々に打ち解けていく様子を描いたヒューマンドラマ映画。淡々とした日常は人によっては眠気を誘われそうな内容な>>続きを読む

RIKI-OH/力王(1991年製作の映画)

4.2

刑務所が民営化された近未来。慈悲なく理不尽に囚人を統制する刑務所には悪魔のような所長!配下には東西南北の監獄を支配する四天王!そこに新たに収監されたのは恋人を凄惨な事件により失った主人公力王!刑務所の>>続きを読む

マリウポリの20日間/実録 マリウポリの20日間(2023年製作の映画)

-

ロシアによるウクライナ侵攻の惨状の記録映像、アカデミー賞長編ドキュメンタリー受賞作品。「この映画が作られなければ良かった」という監督が授賞式で放ったコメントが印象深いです。監督率いる取材チームが到着し>>続きを読む

ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

3.8

ゴジラ&コングの全力疾走を披露した予告映像に全世界が阿鼻叫喚、熱狂、侮辱、失笑と映画ファン達を騒がす中腹抱えて爆笑してた側としては楽しみにしていた一作。

人間達は大方解説役、この存在感の薄さはモンス
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蜘蛛の瞳/修羅の狼 蜘蛛の瞳(1998年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

全編にわたってどことなく漂う北野武映画感はバイオレンスにゆるいユーモアが混ざっている点でしょうか。首を縦に触れ横に触れのグダグタ問答に始まり、個人的に一番好きなシーンの坊主を四方から追い詰める一連の流>>続きを読む

蛇の道(1998年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

閑散とした住宅街を走行する車内には相川翔(新島)と香川照之(宮下)。日常的な画に伴う会話の内容や不適な笑みは怪しい展開を想起させます。扉の外側から室内の人物を映すショットは黒沢清映画でよくみる構図、個>>続きを読む

ゴールド/金塊の行方(2016年製作の映画)

3.8

1980年代の金塊採掘シーンを背景とした詐欺事件をブロマンスにコメディに不穏なサスペンスでまとめ上げた一作。密林の湿度やら泥やら土臭い画面に汗臭さが漂ってくるような金塊採掘の場面、ブリーフで頭皮の薄い>>続きを読む

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

凄惨な事件を前提としているためユーモアは抑えたという内容ながら、観客を引っ張っていく脚本の上手さ、流れを遮ることのないブラックユーモア要素、復讐ターンの連続においてのやり返しの動機付けや各登場人物が何>>続きを読む

マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

4.2

靴を履いた小さな貝のドキュメンタリーをYouTube公開したらバズっちゃったOMG!なハートフルストップモーションモキュメンタリー。フィクションの生物へのインタビューは幼い子との取り止めのない会話のよ>>続きを読む

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-03 人喰い河童伝説(2013年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

本作のテーマを知った瞬間、何年も前に柴田哲孝氏の「KAPPA」をワクワクしながら読んだことを思い出し、ホラーシリーズではあるものの河童を追うなんてUMA的な、ゾクゾクとする恐怖もありながら探究心くすぐ>>続きを読む

セブン・サイコパス(2012年製作の映画)

4.1

脚本執筆に息詰まった主人公を助けようと画策する友人。その手段が新聞広告でサイコパスを募集し、モノホンのネタを仕入れよう!というあたおかなアイデアで、あっという間に主人公の周囲に多様なサイコパスが集まっ>>続きを読む

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-02 震える幽霊(2012年製作の映画)

3.9

前作からスケアにエロスにバイオレンス(?)にミステリアスさがボリュームアップしていて見応えあり。想像以上に震えている幽霊にビビり、前作のアイテムをそんな使い方する!?という擦り具合には予想の斜め上を提>>続きを読む

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-01 口裂け女捕獲作戦(2012年製作の映画)

3.4

住宅地に現れた口裂け女を追え!なモキュメンタリー作品。怪異のルールが分からないなら一般常識ベースで立ち向かうしかないじゃないということで地道な検証に体当たりの調査。依頼の時にマネーをちらつかせたり、犬>>続きを読む

ハードエイト(1996年製作の映画)

4.1

PTAの初期作。「マグノリア」や「ゼアウィル〜」で印象的だった父子の関係性が本作にも色濃く映されています。といっても疑似的な繋がりで、父親を失った男(ジョン)に対しての擬似親として金稼ぎのイロハを教え>>続きを読む

狼の死刑宣告(2007年製作の映画)

4.3

子供達の幼少期のホームムービーの導入に嫌な予感しか感じない復讐系ハードアクション。ただの復讐おじさん系と侮ってはいけない良作。武器選定・武器購入シーンは全ての映画に盛り込むよう義務付けよう(提案)。>>続きを読む

Pearl パール(2022年製作の映画)

4.1

「X」の前日譚。パールお婆ちゃんの若かりし頃1918年を映すという3部作の2作目。そこ掘り下げる?と思うものの、農場で足踏みする女性の閉塞感や襲いかかる誘惑、地雷のように潜在する作中の「危険」がいつ暴>>続きを読む

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

3.9

ラッセルクロウの柔0剛100のようなストイックにゴツい外見、スクーターをブーンと転がす運転姿が微笑ましく、去年の夏観ようかなと迷っていて時期を逃したもののアマプラに来たので鑑賞。

最大の魅力はラッセ
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ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

4.2

ショッキングな犯行にババーン!と表示される「黄金少年」のオープニングがカッコいい。「首」といい最近の邦画の題名が出る時のインパクトは嬉しいものがあります。

サイコパスの犯行を偶然デジカメで捉えてしま
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ハンニバル・ライジング(2007年製作の映画)

2.9

ハンニバル・レクターの幼少期から青年期を描いた小説を映画化。家族構成や教養をどのように身につけたのか、猟奇的な一面が沸々と湧き上がる根源を映したビギンズな一作。つまらないわけではないけど退屈さはあり義>>続きを読む

レッド・ドラゴン(2002年製作の映画)

4.0

レクター博士の危険領域に踏み混んでしまったFBI捜査官、刺されるも反撃からの逮捕に成功。退職の身ながら諸事情で現場に復帰するも難解な猟奇事件を紐解くために因縁のレクター博士に知恵を借りることに…。>>続きを読む

ハンニバル(2001年製作の映画)

4.1

前作から10年後公開の本作、内容も前作の10年後となっておりアンソニーホプキンスは続投なもののジョディフォスターはジュリアンムーアに変更、監督はデミからリドスコへと前作の素晴らしさ故変更点にやや不安に>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.6

シュールな演出が目立ちますが冒頭から示されている通り母親の存在による萎縮というアリアスターお得意の人間関係の嫌さが描かれていて過去作とシリーズと捉えると面白いかもしれません。なのでみんなヘレディタリー>>続きを読む

羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

4.5

連続殺人事件捜査に参加するFBI訓練生と助言を与える猟奇殺人犯の交流を映したサイコサスペンスの傑作。

教養深く紳士的な佇まいに洞察の深さを現しながらも、ガラスや檻を一枚挟んだとてこちらが安全圏とは言
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

4.3

トーキングヘッズのロスツアーを後に「羊たちの沈黙」を撮るジョナサン・デミが映画作品としてまとめた一作。ベースのティナのステップが可愛すぎ!

普遍的かつどこか神経質な歌詞に相反する軽快なメロディに始ま
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カリスマ(1999年製作の映画)

4.0

和ホラー欲を満たせそうかと思い観てみたけどなんだこれは….なんなんだこれは!?と困惑せざるをえない黒沢清・役所広司タッグの問題作。カリスマと呼ばれる大木(本作で異様な存在感を放つでかい木)に翻弄される>>続きを読む

スノー・ロワイヤル(2019年製作の映画)

3.8

大衆雑誌のようなポスターの宣伝文句群は品が無いとは思いつつも惹かれる言葉ちらほらと。「壮絶な全くかみ合わない戦いが始まる」「四つ巴」「キレる。」...釣られてやるよ…。

息子をマフィアに殺された模範
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(1960年製作の映画)

4.4

実際の脱獄事件を描いたサスペンスドラマ。淡々としたシステマチックな監視体制に挑む脱獄プロセスがエンタメ多分で面白いです。

見張りや持ち込み検査の厳重な描写、囚人同士のネットワークなどなど、刑務所内の
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コミック雑誌なんかいらない!(1986年製作の映画)

4.2

80年代中盤の日本マスメディアの混沌ぶりをユーモアに映したコメディ映画。世間体やプライベートを度外視した人気取りのための奮闘はいつの時代もといった所ですが、公道でピンク映画撮影とか、「豊田商事会長刺殺>>続きを読む

Saltburn(2023年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

貧富の差なんてなんのその、友情の一線を超える愛…なーんて話じゃなく、陽キャに見染められた陰キャの成り上がりはちゃめちゃコメディ!なーんて話でもなく、性別や貧富間入り乱れた見栄を張り陰謀に踊らされ、足を>>続きを読む

黒い家(1999年製作の映画)

3.7

ホラー・ミステリー・SFと多ジャンルで名作を書き上げる作家貴志祐介のサイコサスペンス小説の映画化。快晴の青空をどんよりと映す画に始まる全体的に不穏な雰囲気よし。近年の韓国ノワールのようなバイオレンス&>>続きを読む

怪談(1965年製作の映画)

4.2

怪談話4遍「黒髪」「雪女」「耳無芳一の話」「茶碗の中」を映すオムニバス映画。

冷遇の環境下で反省し、捨てた元妻への愛を思い知る男や、美女と交わした約束をうっかり反故にしてしまう男などなど、出てくる登
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デスプルーフ in グラインドハウス(2007年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

B級映画への愛情を感じる演出に配役やアクションのクオリティは下手なA級に劣らない、カートラッセル演じる変態爆走親父と獲物となるガールズ達の攻防に手に汗握る復讐アクション!

10年以上前に観ました。そ
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