deadcalmさんの映画レビュー・感想・評価

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ブリングリング(2013年製作の映画)

3.1

最近の映画と勘違いして観始めたので、「エマ・ワトソンずいぶん若々しいな??」と思ったら10年前の作品だった。

オッペンハイマーと違い会話の内容がペラペラなので英語字幕オンリーでもだいたい内容わかった
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オール・ダート・ロード・テイスト・オブ・ソルト(2023年製作の映画)

3.9

詩人・写真家のレイヴン・ジャクソンの長編映画デビュー作。
A24だし『ムーンライト』っぽい雰囲気だなと思ったらバリー・ジェンキンスがプロデューサーだったので納得。

アメリカ南部のミシシッピ川流域を
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.8

原作履修済み。面白いんだけど、漫画だと何となく受け入れられた?ことが実写だと少し「いややっぱ駄目でしょ反社をそんなふうにちょっと良い人っぽく描いちゃ…」という感覚が強まってしまうな。でも綾野剛ははまっ>>続きを読む

Problemista(原題)(2023年製作の映画)

3.5

ハズブロのおもちゃデザイナーになるのが夢の青年アレハンドロがティルダ・スウィントン演じるイカれモンスタークレーマー女と出会って振り回されつつ、はた迷惑すぎるモンスタークレーミング術から人生で大切な何か>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.7

英語字幕しかなく、細部の理解はできてないかも。

アインシュタイン、ニールス・ボーア、マックス・ボルン、アーネスト・ローレンス、エドワード・テラー、リチャード・ファインマン、エンリコ・フェルミ、一瞬だ
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関心領域(2023年製作の映画)

4.1

ユナイテッド航空の機内で観たのだが、機内で全員に配られる無料しょぼイヤホンだと肝心の微細な音響が何一つ聴き取れない致命的な状態だった。

たまたま持参の(もう少しマシな)有線イヤホンがあったので一応ち
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デモンズ(1985年製作の映画)

4.2

ちょっと辛いことがあって気持ちが鬱屈してたけどこれを観たら元気になった。オープニングのノリノリの曲もバタリアンみたいでめちゃくちゃ良かったし、終始音楽がイケイケで、一番いいところでACCEPTのFas>>続きを読む

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

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原作未読。予備知識はないが、浅野いにおの他の作品は読んでるので何となく雰囲気の予想はついているという状態で鑑賞。
ストーリーについては前章観終わった時点でほぼ何が何だか何もわからない状態。色々盛りだく
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ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)

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飛行機で観てたら残り5分くらいのところで着陸完了してしまった。一応一通り種明かしまでは済だが、もう1段どんでん返しを入れようと思えば入れられそうな尺なので、そういうのがあったかどうかだけが気になる…。>>続きを読む

ナポレオン(2023年製作の映画)

3.6

カリスマ性と小物性を兼ね備えた面白い人格。こんな複雑な人間像でも何でも演じられるホアキン・フェニックスがすごい。

こうして見ると冬将軍でのやらかしのレベルエグすぎて、よく配流で済んだなと思うし、そこ
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ドラゴンへの道(1972年製作の映画)

4.0

戦ってないときのブルースリーはめっちゃかわいい、というすごい事実。

ほとんどギャグみたいな悪さの悪役がこの頃の香港映画の魅力だが、本作の悪役は輪をかけてギャグ。オネエ口調のあいつキャラ立ちすぎで黒
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スリープ(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

中盤からのひねりはちょっと面白かった。韓国ホラーにしてはさっぱりしたオチ。
オカルト的狂気に陥った奥さんがダンナにパワポで状況プレゼンするの面白い。時間ねえ〜ってなりながらポチポチPCで準備したんだ
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Civil War(原題)(2024年製作の映画)

4.7

ワシントン州ベルビュー、Lincoln SquareのCinemarkにて。

分裂し内戦状態となった近未来アメリカを舞台とする作品ということで、たまたまではあるけど、アメリカというまさにこの地でこれ
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ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

3.4

出たがり監督、最初にめちゃくちゃ強引に出演。

『クール・ランニング』みたいな話かなーと思ったらびっくりするほどそれ以上でもそれ以下でもない内容だった。優等生的におもしろおかしく収まってはいたけど、何
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.0

長い。長いけど、ディカプリオの感情と行動が矛盾してぶつかりあう演技、リリー・グラッドストーンの信じたい気持ちと疑念の間で揺れる演技がとても良くて最後まで引っ張ってもらった感。「鎮静剤」に関するやり取り>>続きを読む

最後のMR.BIG~日本への愛と伝承(2024年製作の映画)

4.1

去年のフェアウェルツアー大阪公演参加してきた勢だけど、そのときには正直あまり実感がなく、このドキュメンタリーで「ああ、もうほんとに最後なんだ」と改めて。高校生のときに曲にハマって今でも時々聴くぐらいに>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.6

もっとミステリーなものを想像していたらそういう趣旨ではなかった。

実の子もいる裁判の場で、絶対聞かれたくない類の夫婦間の歪みと闇が明らかにされる、この地獄のようなシーンのために存在しているような映画
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INSTRUMENT フガジ:インストゥルメント(2003年製作の映画)

3.8

ストレートエッジの体現者イアン・マッケイ率いるFugaziのドキュメント。ただただストイックでかっこ良い。観ていて背筋が伸びる。

「モッシュ禁止」「チケット代は6ドル以下(未成年者も来やすいように)
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うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

4.0

言わずもがなの伝説的作品。うる星やつら自体についてある程度の基礎知識はあるもののほぼ未履修なので、特に解釈違いみたいなものは自分にはないのだが、まあそれでもこの異様な雰囲気の違和感はさすがにわかる。>>続きを読む

COUNT ME IN 魂のリズム(2021年製作の映画)

3.8

薄ーいけど無駄に歴だけは長いアマチュアドラマーとして初心に帰らせてもらった。

ボジオとかカリウタとかデニチェンみたいなあたりが出てこなかったのは意外。そっち寄りっぽいのはスチュアートコープランドくら
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サタンタンゴ(1994年製作の映画)

4.0

主に長さ的な意味で伝説になっている作品がアマプラに来てしまったので、何日かかけて鑑賞。鑑賞方法としては邪道かもしれないけど、まじでこうでもしないと最後まで観ることは無理な身の上なので堪忍して欲しい。幸>>続きを読む

映画ドラえもん のび太の地球交響楽(シンフォニー)(2024年製作の映画)

3.7

末娘と。とりあえず娘がエンジョイしていたので十分オッケー。

最近のドラ長編はほとんど観てないので近年の水準を知らないんだけども、演出はけっこう良かったのではないかと。気合の入ったOP(この意味はかな
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

『四丁目の夕日』もかくやという不幸の無間地獄エンターテイメントに始まり、謎の『オオカミの家』パート、クソヤバ毒親と「罪」の精算パート、と別の映画のような変化。
最初のファイナルファイトみたいなマッポー
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Studio 666 スタジオ666(2022年製作の映画)

3.3

フー・ファイターズがフー・ファイターズ役でスプラッター映画を撮ってみたやつ。
ノリはコメディだがやたらグロに力が入っていた。人体損壊もギャグと捉える文化なので仕方ない。アメリカン。

ライオネル・リッ
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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.2

主人公だけでなく全体的に言葉少なで、シンプルな作品。『ミツバチのささやき』の頃のアナ・トレントを彷彿とさせるキャサリン・クリンチが逸材。

薄暗く乱雑で窮屈な実家の雰囲気やだいぶクズな父親像など、要行
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星の子(2020年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

よく言われることだが、新興宗教やカルトにはまった人たちを「救い出す()」にあたって、教義の妥当性や事実性を論点にする(雑に言えば「トンデモですよ」と指摘する方向)というのはだいたい本質とずれている。当>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.3

同監督では一番おもしろいと思う。何よりまずエマ・ストーンの女優としての器のデカさ。すごいよ。よく演技できた。

話から予想される通りに序盤の描写はなかなかにキツいけど、主人公が知性を得始めてからはかな
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ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

3.8

ちゃんと漫画の感じを活かしてて面白い。最後の馬車戦のアクションも本気度高くて良かった。

お話としてはまだ序盤の序盤で終わってしまった。

あと鍋が食べたくなる映画だった。

エンディングがACIDM
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Saltburn(2023年製作の映画)

4.2

怪優バリー・コーガン(キオガン)の類稀なる怪演が心ゆくまで楽しめる。上流階級の人間への憧れとルサンチマンが同居した、ちょっと屈折した青年のような描写からだんだんと本性を現していくのが本当にヤバくて、終>>続きを読む

BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)

3.9

大阪のなんか見たことある場所がたくさん出てくる。串カツ食べたくなる。

シリアスでハードボイルドなクライムムービーかと思ったら最後までギャグありのエンタメ作品だった。で普通に面白かった。サブキャラも含
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.1

岸井ゆきの(色々出てるけど実は一つも観たことなかった)も三浦友和も素晴らしかった。

劇伴の類がほぼなく、常に場面の環境音・生活音を強調しているが、それがちゃんと聞こえる観客ならすなわちケイコと同じ側
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.5

シチュエーションを作っていく中盤まではわりと良かった気がするけど、何とも無難なような微妙な着陸。「万引き家族」のラストの安藤サクラの感情顔面パンチのような、そこに至った悲喜こもごも全てを力ずくで総括す>>続きを読む

瀑布(2021年製作の映画)

4.2

コロナ禍の台湾で濃厚接触者となり隔離生活になったことがきっかけで、今まで無理してどうにか保っていた心のバランスが壊れてしまった母と、それに翻弄される娘の話。娘役のワン・ジン(王淨)は『返校』の子。>>続きを読む

ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.7

外連味の強い作風でハネて今の地位を築いた感のあるデヴィッド・フィンチャーだけど、最近はだんだんこういう、地味で渋いのを撮りたくなってきてるんかなと思う。そう、映画としては地味。淡々とペキンパー的殺伐。>>続きを読む

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

3.5

タイムループものとしては平凡な前半部分でやっちまったかなぁ…と思いながら観てたんだけど、後半で急に別の話になってタイムループあんまり関係なくなってきてから面白くなった。タイムループものにしては珍しくタ>>続きを読む