宣伝ポスターのままのドタバタ満載、篤子・天海祐希が120%コメディエンヌに振り切って魅力爆発、表情がくるくる変わる彼女を見ているだけで多幸感があふれてくる。
そして芳乃・草笛光子のはつらつさはまぶし>>続きを読む
前回の映画化は1984年。カイル・マクラクランとスティングが剣戟で戦うというだけでBなSFを感じて、観たは良いけど「うーん??」だった。2000年のミニシリーズについては、今作を観てパンフを読んで知っ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
キービジュアルを見て「かなりエグい映画なんだろう」と思った。ずっと心中に引っかかっていて「観たくないけど観ないといけない」と思っていた。実際、怒りや憎悪に満ちている人は苦手なのだ。かつて仕事でも始終威>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ダニエル・クレイグがボンドを演じるのはこれが最後、と知ったのは、本編を観る直前だった。コロナ禍で延期を重ねたことで、情報の入り方がそんな風になったのが、結果的に良かったと思う。
実際「スペクター」が>>続きを読む
学問としての映画を修め、内外を渡って地力をつけた作り手が、古今最強ともいわれる戯曲のテキストを下敷きにして描いた、これぞ「ドラマ」。評するなんて野暮の極み。
オープニングがいきなりキラーカット。
夜>>続きを読む
自分も撮り手だ。だから見に行った。自転車に乗りながらどうやって撮ってるのか。どんな道具を使って、どんな撮れ高なのか。結論、観て驚いた、感心した。「こんな画でも映画にしてしまっている!」ブレて弾んで雨に>>続きを読む
今回はスゴかった!理屈抜きに持ってかれた。歌の力が超高精細なアニメーションと絡み合って神経細胞を一斉に揺るがせる。いま一番時代を映しているmillenium paradeが支えてBelleが歌うメイン>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
言わずと知れた怪獣プロレス。放射能火炎を吐くゴジラだろうが、殴る蹴る極める(キメると読む)で質量攻撃をカマすコング。空母の上で相対する二頭が殴り合う様は、まるでゴングが鳴った第1ラウンド。ゴジラのデカ>>続きを読む
前回の「The Final」はある意味、すでに決着のついている闘いの確認作業でもあった。一方今回の「The Beginning」は「何故そうなった?」の細部を明らかにせねば話にならない。事実の羅列にと>>続きを読む
友人から勧められて自主制作版をYouTubeで観たのは、7年くらい前だったような気がする。そこから堂々長編・商業劇場映画になって凱旋してきた。
初めて観たとき、どうにも閉塞した雰囲気とキモカワのキモが>>続きを読む
今回の剣戟アクションは、物量的に最高と言って良いかもしれない。斬っても斬ってもうじゃうじゃ湧いてくる敵の雑魚たちの描写はマンガとしか言いようがない。屋根に飛び上がり、その屋根を弾丸を避けながら中腰すり>>続きを読む
自閉症。みんな知ってる?おれはこの映画を観るまでの間、ちゃんと「自閉症」がどんな状態のどんな人たちなのかをほとんど理解していなかった。このドキュメンタリー映画には発見が山のようにある。
自分が分かっ>>続きを読む
広告写真の大家・上田義彦氏が撮る劇映画。誘われた際にキーアートを見て「観るか」と思い、観に行った。
とにかく「美しい」。この映画の主役はあくまで舞台となる邸と庭、季節と借景。邸の中の建具や家具や調度>>続きを読む
原作未読。というか情報入れず。「ゾッキ」という語感からして気になる。何だ。悪者か。悪いことか。鋭い道具か。古代の因習か。しかもそんな題名の映画を竹中直人・山田孝之・斎藤工が監督する。タダで済むわけない>>続きを読む
撮影は大雑把に見える。誰が見ても、十人十色に印象が分かれそうな光景。また別の意味での「みたまま」にしてあって、見る側を放浪に放り込む。寒々としている光景はある意味清々しくて、温かい光景はある意味気怠い>>続きを読む
原作未読。日本人主人公で世界アクションやりたい!という願望を「MOZU」よりさらにスピーディにエンタメに振り切って仕上げてきた。
冒頭から・窓ぶち破って突入・頭で洗い場シンク割る・コンロの炎に相手の>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
原作未読。貴族、とは言うがそれほど楽でもなければ自由でもない。独立起業を果たした美紀(水原希子)が華子(門脇麦)に「うちの郷里と貴女の家がなんか似てる」と言っていて、それが端的だ。
端的といえば、美紀>>続きを読む
迷走と混乱が、新しい感覚のデザインと相まって謎を呼び考察を生み、観る側による無数の評価評論を紙やネット上に繁殖させた。それらが骨格となって組み上がり「エヴァ」という物語を肥大させて虚空に屹立させた。>>続きを読む
もう今は取り戻せない何か。
二人が初めて意気投合するときのネタに爆笑してしまった。そこか。そこ来るか。案の定おれの周囲の観客はポカン。おれはマスクの中で爆笑してた。
そんなポップカルチャーの語彙が>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
長い刑期を経て出所した極道が堅気を目指すが、世間は受け入れてくれなくて…という筋書きだ。簡単に書いてしまうとそうだけど、神は細部に宿る。この執拗さは西川監督ならではないか。
とにかく役所広司演じる三>>続きを読む
読んで字の通りだけど「その手があったか!」感満載。知的好奇心もワクワク心も思い切り刺激されて、観るしか無い。
そして観てみたら、本当にスゴかった。フィクションの制作はどこを向いても苛烈な世界だ。さら>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
2021年1本目。数年前に原作絵本は読了。
個人的には、絵本の結末はもう一つ好きではなかった。単純に「大切な人が亡くなってて、それが生まれ変わって出てきてた」というのが好きではないのだ。
今回の映>>続きを読む
冒頭、インタビュイーのマーク・ランドルフは「NETFLIX 元CEO 共同創設者」という肩書で現れる。それだけで「現CEOのリード・ヘイスティングスは出てこなさそうだ」と思える。それこそがNETFLI>>続きを読む
放浪映画人・林家威リム・カーワイのバルカン半島譚2本目。ユーロライブの先行上映会でいち早く。今回はミス・マカオの女優を招いて、ドリフター的演出の中にストーリーを込めている。
キーになるのはザグレブの「>>続きを読む
山本美月の小喬はナイスキャスト。人妻になっても素敵で可愛い。「レッドクリフ」の小喬はリン・チーリンで、小喬は両方とも超好みだ。
橋本環奈の黄夫人は「キングダム」のテンと「軍師」でカブるがヤン妻をノリ良>>続きを読む
大好きな映画だ。
原作未読。過去に実在した未解決事件の、明らかでない細部に想像を巡らせ、精緻なフィクションとして組み上げた物語。その洞察と構成には感服した。この物語があったからこそ、プロデューサーと>>続きを読む
映画を1本作り、日々動画制作やってると、いかに「音」な厄介かを思い知る。日々喋り聞く人々の言葉自分のセリフが、いかに不明瞭か。その場では言葉以外が無音だったはずなのに、いかに多くの雑音に取り囲まれてい>>続きを読む
圧倒的な意志と仕事が「見えないもの」を可視化する。
それは「承認」を求める果てない旅路。
「あん」で息を呑ませた美しい撮影が、さらに密度を増した。森、海、波、空、光、全ての流体が、明確な形を伴わない>>続きを読む
とにかく面白かった!
知的興奮でワクワクしっぱなし。
軍部に追われて逃げ隠れ惑う夫妻のサスペンス、とまとめ切れない深さがある。それは図らずも夫妻が得てしまった「冒険への興奮」だ。葛藤から脱皮して、正>>続きを読む
写真の基本は家族写真なんじゃないだろうか。自分を初めて撮るのはきっと親だ。親が子どもを撮るか、祖父母のどちらかが親子を撮るか。人生初めての写真が、そこから始まる。そこに「誰かのために撮る」という基本と>>続きを読む
ショーパブの控室、新宿駅東口から表通りへのアプローチ、アパートの回廊、表通りからバレエ教室の入り口、主だった場所全てが「道」で、そこにかかっている着替えや照明、傘や雨具などの雑貨、植木の枝や看板、全て>>続きを読む
大阪に息づく様々な国籍・民族の人間たち。日本人もその他の国々の人々も、富める者は等しく富み、貧しい者は等しく貧しく、まあまあな人たちもちょっと寂しい。
そんな中をカメラは漂う。人々も漂う。「色」「金>>続きを読む
原作大好き。発刊当初から読んでいた。もう20年越し。日本コミックのハリウッド映画化なんて、待たされてフェイドアウトとか、出来ても全然ダメとか、色々あった。そこにJ.キャメロンがプロデュースを務めて「>>続きを読む
原作未読。キャストも雰囲気も押し出しもTVドラマでお馴染みかと思いきや、ど真ん中にいるのが野村萬斎で一味違う。予告編でも「いーっひっひっ!」という笑い声がその「違い」を予感させる。
その「違い」は>>続きを読む
いまだに原作未読。でもフィンチャーの前作にはかなりハマった。リズベット、ああいう女っていない。「ダーク・ヒーロー」は数あれど「ダーク・ヒロイン」となればリズベットが筆頭で他に誰がいる?
物語のベ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
音楽が良い。重厚感、疾走感、グランジ、ディストーション、呪文、東洋の呪術とロックの融合、すげえ疾走れる。そうやって連れて行かれるのは「怖い」を通り越して笑うほか無いような人間の深淵だ。
誰もが>>続きを読む