Sariさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

Sari

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サンクスギビング(2023年製作の映画)

3.7

クエンティン・タランティーノ監督とロバート・ロドリゲス監督が手掛けた『グラインドハウス』内で上映されたフェイク予告編『感謝祭』を長編映画化したホラー。

流石はイーライ・ロスといった王道のスラッシャー
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

極度の不安症を抱える主人公が、様々な災難に見舞われ理不尽に追い詰められていく不条理コメディ。
ボーの強迫性障害は日常の至るところで転がっている。その不安が不安を呼び、想像し得る限りの最悪が現実に起こり
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遺灰は語る(2022年製作の映画)

3.5

イタリアの名匠タヴィアーニ兄弟 。
2018年に兄ヴィットリオが88歳で亡くなり、本作は弟パオロが初めて一人で監督した作品。

兄弟が手掛けた『カオス・シチリア物語』(1984)の原作者である大作家ピ
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ジャン=リュック・ゴダール/遺言 奇妙な戦争(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

2022年9月13日に亡くなった巨匠JLGは、死の直前に自身の映画「奇妙な戦争」の製作に取り組んでいた。映画のために集めていた素材がイヴ・サンローラン制作による20分の存在しない映画の予告編として公開>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

第76回カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作品。その他の世界の様々な賞にノミネートされ、本年度のアカデミー賞での受賞も期待されている作品。

ある雪山の山荘で、男が転落死した。男の妻に殺人容疑がかかり
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アートマン(1975年製作の映画)

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【運動の生成プロセスを前景化させることで、映画のテクノロジーに問いを投げかける】
松本俊夫の実験映画の代表作。

正確に位置を定めたコマ撮りによって、カメラが高速で円を描くように移動しながら、般若の面
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色即是空(1975年製作の映画)

-

般若心経が一文字ずつ、鮮やかな色彩のフリッカーとなって五回繰り返される。
例えば、ギャスパー・ノエ『CLIMAXクライマックス』のような手法である。
この繰り返しは観客をトランス状態に誘導するように次
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静かなる男(1952年製作の映画)

4.0

ハリウッド映画史に輝く名コンビ、ジョン・フォード監督とジョン・ウェインのタッグで、アイルランドの牧歌的な風景と素朴な人々が織り成す名作人情喜劇。

祖国に帰ってきたアイルランド系アメリカ人の、ショーン
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ホワイトホール(1979年製作の映画)

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松本俊夫が制作した1979年の実験映画である。音楽は湯浅譲二が1964年に制作した電子音楽『ホワイト・ノイズのための『プロジェクション・エセンプラスティク』』が使用されている。さまざまな画像素材をタイ>>続きを読む

メタスタシス 新陳代謝(1971年製作の映画)

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フィックスで便器を撮影したビデオ映像を、医療用の映像変調機器によって電子的に加工したビデオアートの先駆といえる作品。ここでは濃淡のグラデーションが、各濃淡レベルに応じて別々の色彩に変調される。 

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サントメール ある被告(2022年製作の映画)

3.8

フランス北部の町、サントメールで2016年に実際に起こった裁判を巡る物語。  

実際の裁判記録がそのままセリフとして使用されたドキュメンタリーのような手法が使われながらも、劇映画としての効果も生み出
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軽蔑 60周年4Kレストア版(1963年製作の映画)

5.0

アルベルト・モラヴィアの同名小説を翻案、ゴダールが自己を投影した傑作メロドラマ。

劇作家のポールのもとに、辣腕プロデューサーのプロコシュがシナリオの書き直しを依頼しに来た。フリッツ・ラングが監督する
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リオ・ブラボー(1959年製作の映画)

3.8

名匠ハワード・ホークス監督、ジョン・ウェイン主演の痛快西部劇。

テキサスの小さな町の保安官チャンス(ジョン・ウェイン)は、アル中の住民デュード(ディーン・マーティン)、歌と銃の上手い若いカウボーイの
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現金に手を出すな(1954年製作の映画)

3.8

男たちの友情、そして老いを描いたベッケルの傑作フィルム・ノワール。
フレンチ・フィルム・ノワールとも言われるフランス製ギャング映画の古典的名作で、主演のジャン・ギャバンの代表作の一つ。

初老のギャン
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

原作小説『夜明けのすべて』の映画化作品。

パニック障害、PMSなど、何かしらの生きづらさを抱える人々の人生の断片を描いた映画。

上白石萌音と松村北斗演じる主演2人の付かず離れずの(恋愛ではない)関
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