chiyoさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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アフター・ヤン(2021年製作の映画)

3.5

2024/1/7
妻カイラと幼い養女ミカ、家庭用AIロボットのヤンと暮らすジェイク。感情をほとんど表に出さない夫妻、オシャレだけれど生活感のない自宅から、どことなく無機質な作りものめいた印象を受ける。
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挽歌(1957年製作の映画)

3.5

2024/1/5
北海道、釧路。妻子がいると知りながら、桂木に惹かれていく怜子。始めのうちは彼女の奔放さを個性と思えたものの、桂木が札幌に出張している間に妻子と仲良くなる姿を見て複雑な気持ちに。桂木の
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素晴しき男性(1958年製作の映画)

3.5

2024/1/3
経済的に裕福な男性との結婚を夢見る劇団の踊子・陽子と、“ウルサ型”と呼ばれる劇団の舞台監督・団。その設定だけで結末の予想がつき、ミュージカル映画な割に歌も踊りも完成度の低さは否めず。
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完全な遊戯(1958年製作の映画)

3.5

2024/1/3
競輪のノミ屋を相手に、学生仲間で金儲けを企む戸田と大木たち。ノミ屋の母体はヤクザだけれど、やっていることは学生たちの方が質が悪い。金儲けの計画を立てている時はまだ良いものの、誘拐に監
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

2024/1/2
朝起きてから就寝するまで、ほぼ同じような毎日が繰り返される。が、全く同じ日は存在せず、ちょっとした気付きが小さな幸せとなる。家から外に出た時に見上げる空、境内で見付けた紅葉の若芽、だ
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菊五郎の鏡獅子 4Kデジタル修復版(1935年製作の映画)

3.5

2024/1/1
再見。日本文化の海外への紹介のため、六代目尾上菊五郎の踊りを撮影した小津安二郎監督の唯一の記録映画。冒頭で、六代目尾上菊五郎の経歴と「鏡獅子」のあらすじが紹介されるので、歌舞伎初心者
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ゆがんだ月(1959年製作の映画)

3.5

2023/10/14
兄貴分の辰吉を殺された正夫と、葬儀に来た辰吉の妹・文枝。後者を演じるのが芦川いづみで、ヤクザ相手にも物怖じしない、思ったことをはっきりと言う珍しい役柄。そんな彼女と長門裕之演じる
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誘惑(1957年製作の映画)

3.5

2023/10/14
初恋の人が忘れらない省吉と、現代っ子な一人娘・秀子。DVDジャケットからは芦川いづみがメインのように思えるけれど、冒頭で少し登場するだけでその後はなかなか出てこない。が、左幸子演
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土砂降り(1957年製作の映画)

4.0

2023/10/8
序盤は松子と一夫の若い二人が微笑ましいけれど、タイトルに冠した通り、なかなかに重たい内容。それなりに大人の事情は分かっていても、母親が妾で連れ込み宿で生計を立てていることは、普通に
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イタリア旅行(1953年製作の映画)

3.5

2023/10/7
相続したナポリの別荘を売却するため、イタリア旅行にやって来たアレクサンダーと妻キャサリン。が、結婚8年目で倦怠期の真っ只中、二人がともに行動することはほとんどなし。それでも、イング
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アンダーカレント(2023年製作の映画)

3.5

2023/10/7
原作コミックは未読。家業の銭湯を継いだかなえと、ある日突然に失踪した夫・悟。住み込みで銭湯の仕事を希望する謎の男性・堀。かなえの回想の中の悟は多くを語らず、彼が失踪した原因は分から
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

4.5

2023/10/3
ニューヨークで配管工を営む双子の兄弟、マリオとルイージ。長らくマリオのゲームはやっていないけれど、イメージ通りのキャラクターデザインに、様々なマリオのゲーム要素が盛り込まれ、とにか
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静かなる叫び(2009年製作の映画)

3.5

2023/10/2
1989年12月6日、モントリオール。銃の所持が許されている国で、定期的に起こっている気がする学校内での銃乱射事件。本作も実際の事件を元にした作品で、14人の女子生徒が犠牲に。1発
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夜の片鱗(1964年製作の映画)

3.5

2023/10/2
レコード会社の下請け工場で働きながら、夜は知り合いのバーでホステスとして働く19歳の芳江。序盤の彼女がとても無邪気な分、英次と知り合ったことで転落していく様が居た堪れない。中でも、
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福田村事件(2023年製作の映画)

4.0

2023/10/1
1923年、千葉県東葛飾郡福田村。日本統治下の京城から帰ってきた澤田夫妻、村の食み出し者・倉蔵と関係を持つ未亡人・咲江、香川から関東に向かう沼部率いる薬売りの行商団。前半はメインと
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パッション(1982年製作の映画)

3.0

2023/9/30
「勝手に逃げろ/人生」に続く、ゴダールの商業映画への復帰2作目。映画「パッション」の撮影をしている監督ジェルジーと、クビにした工場主に違約金を請求するイザベル。大まかに二つの物語が
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ウイークエンド(1967年製作の映画)

3.5

2023/9/29
浮気者の妻コリンヌと車にしか興味がない夫ロラン。夫婦仲だけでなく個々の人間性も最悪で、二人で出かける週末旅行は遺産のため。そこまではまだ普通のドラマだけれど、以降はなかなかにカオス
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中国女(1967年製作の映画)

3.5

2023/9/28
1967年、パリ。ゴダールが政治に傾倒していた頃の作品で、本作も政治色がかなり濃い。様々な職業の男女5人が毛沢東主義を支持し、議論やプレゼンを重ねる様は若干の怖さがある。そして、仲
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右側に気をつけろ(1987年製作の映画)

3.0

2023/9/25
主人公のひとり、白痴侯爵殿下を演じるのはジャン=リュック・ゴダール監督自身。彼が序盤で見せるガッツポーズを取って顔を歪めているショットが、妙に似合っていてお気に入り。が、全体的にス
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勝手に逃げろ/人生(1980年製作の映画)

3.5

2023/9/25
ゴダール監督の商業映画復帰作で、“第二の処女作”と呼ばれる作品。登場する男性の名前がゴダールな上に、同性愛者のホテルマンに迫られるというコミカルな始まり方。尻への執着はこのシーンだ
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ザ・レッド・チャペル(2009年製作の映画)

3.0

2023/9/24
表向きは異文化交流、実際には独裁国家の素顔を暴くため、北朝鮮を訪問したマッツ・ブリュガー監督と2人のコメディアン。が、彼らの行動の全てにガイドと称した監視が付き、撮影できるのは限ら
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憲兵と幽霊(1958年製作の映画)

3.0

2023/9/23
中山昭二が田沢兄弟を一人二役で演じて頑張っているものの、やっぱり波島演じる天知茂に目が行ってしまう。嫉妬から部下を冤罪で死に至らしめ、部下の母を自死に追いやり、部下の妻を手籠めにす
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夜明けまでバス停で(2022年製作の映画)

4.0

2023/9/22
コロナ禍で仕事をクビになり、住む家も失った三知子。緊急事態宣言の発令は、様々な業種の人たちが大きな影響を受けた。と同時に、生活が転落する時はあっという間で、土台となる社会が如何に脆
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夜の女たち(1948年製作の映画)

3.5

2023/9/12
敗戦後の大阪。息子を結核で亡くした矢先に、戦地から帰らぬ夫の訃報を知らされた房子。女性ひとりでは生き辛い時代で、身体を売ろうが売るまいが男性の庇護がないとなかなか生きていけない。房
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オルランド(1992年製作の映画)

3.5

2023/9/11
少し前にウルリケ・オッティンガー監督「フリーク・オルランド」を観たものの、そもそも「オルランド」をちゃんと知らないな、と本作を鑑賞。ストーリー自体も楽しめたけれど、何と言ってもオル
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火祭り(2006年製作の映画)

3.5

2023/9/10
テヘランの高層マンションの一室で家政婦の仕事をすることになった、結婚を間近に控えたルーヒ。着いて早々に夫婦喧嘩を見せられ、家政婦なんて要らないと追い返される彼女が本当に哀れ。が、噂
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美しい都市(2004年製作の映画)

3.5

2023/9/10
イランの死刑制度は驚くことがいっぱい。殺人犯が未成年でも死刑が宣告され、18歳になるといつ執行されるか分からないこと。そして、加害者側が被害者遺族を説得できれば減刑が可能で、被害者
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砂塵にさまよう(2003年製作の映画)

3.0

2023/9/9
アスガー・ファルハディ監督のデビュー作。レイハネに一目惚れして結婚するも、両親の反対で離婚させられそうなナザル。人は悪くないのだろうけれど、行動の全てが行き当たりばったり、自分の責任
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ふたりの女、ひとつの宿命(1980年製作の映画)

4.0

2023/9/9
メーサーロシュ・マールタ監督特集で鑑賞。1936年、裕福な暮らしを送りながらも不妊に悩むスィルヴィア。彼女の友人イレーンを演じるのは当時27歳のイザベル・ユペール、兎にも角にもすこぶ
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マリとユリ(1977年製作の映画)

3.5

2023/9/7
メーサーロシュ・マールタ監督特集で鑑賞。ユリとヤーノシュの役名と演じる俳優が同じことから、直前に観た「ナイン・マンス」の続編かと思いきや全くの別物。が、横暴な男性と我慢を強いられる女
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ナイン・マンス(1976年製作の映画)

4.0

2023/9/7
メーサーロシュ・マールタ監督特集で鑑賞。工場の上司・ヤーノシュと恋に落ちた、働きながら農学を学ぶユリ。結婚を急いている嫌いはあるものの、ユリに対するヤーノシュの序盤の態度はまだ真摯に
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アウシュヴィッツ・レポート(2020年製作の映画)

3.5

2023/9/5
1944年、恐るべき実態を世界に伝えるため、2人の男性がアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所を脱走。この実話は他映画を観て既に知っていたけれど、2人が脱走するまでの過程、強制収容所
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戦艦ポチョムキン(1925年製作の映画)

4.0

2023/9/3
DVDの冒頭に淀川長治さんの解説映像が入っていて、見どころを包み隠さず話してくれる。映画を観てから聞きたかった!と少し思うものの、それでも本作が持つ力強さとメッセージ性が薄れることは
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盲獣(1969年製作の映画)

3.5

2023/9/3
冒頭から女体の彫刻を撫で回す、道夫演じる船越英二がさすがの一言。相変わらずの曲者っぷりで、この役を演じられるのは彼しか居ないとしみじみ思う。そして、アキ演じる緑魔子である。船越英二と
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フリーク・オルランド(1981年製作の映画)

3.5

2023/9/2
「ウルリケ・オッティンガー ベルリン三部作」特集上映で鑑賞。エピソード毎に時代や舞台が変わってついていけないところはあるものの、個々のキャラクターや衣装が個性的でついつい見入ってしま
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アル中女の肖像(1979年製作の映画)

4.0

2023/9/2
「ウルリケ・オッティンガー ベルリン三部作」特集上映で鑑賞。酒を飲むこと=生きること、と言わんばかりの飲みっぷり!特別なストーリーはなく飲んだくれているばかりだけれど、主人公演じるタ
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