スラバヤさんの映画レビュー・感想・評価

スラバヤ

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恐怖への旅(1943年製作の映画)

4.5

ジャック•モスの殺し屋とレコード、雨に濡れた顔だけで高評価。船内の殺しをレコードで表現する鮮やかさ、共産党主義者の扱い方が上手い。

ナイトムーブス(1975年製作の映画)

5.0

ラストの水中内撮影凄すぎる。もうハックマンは自殺しかないんじゃないか?

幻の女(1944年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

フランチョット•トーンの手に光を当てるだけで、過剰なアップをすることもなく、徘徊する手の異様さを演出してみせる素晴らしさ。あの人工的な笑み、オブジェだらけの家。尾行シーンの誰もいない駅、ドラマーの揺れ>>続きを読む

ベートーヴェン通りの死んだ鳩(1972年製作の映画)

4.9

省略、睡眠薬を入れてからのストップモーション的カット、鳩の羽ばたき、カメラのフラッシュでのカット、ドイツ人との会話中に刑務所へ場所が変わっている素早さ。アントン•ディフリングとの対決の際に投げられる武>>続きを読む

悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.5

上から下の法則で人がどんどん不幸になっていく。それが単に地位の関係であったり、空を見上げてから下を向くことであったり、空から降ってきた羽を拾いに行くことであったり、上から発せられてるであろう行方不明の>>続きを読む

フロンティア・マーシャル(1939年製作の映画)

5.0

ビニー•バーンズがロメロの銃で仇を撃つのが素晴らしい。最後のハンカチ。横移動撮影のため距離をありえないほど短くされたOK牧場に爆笑。その後の粛々と行われる銃撃戦も位置により勝敗が決まっており、冷静にラ>>続きを読む

モーターウェイ(2012年製作の映画)

4.9

これは傑作。部分的な動作、転倒の引き写し、上手い。情報屋の方の犯人、拳銃使いがとんでもないほど簡潔で怖い。ダイヤが落ちて死を知らせる。継承の映画。

ボー・ジェスト(1939年製作の映画)

4.5

滅茶苦茶面白い。ウェルマンだから群勢の撮り方はもちろんとして、死体が見張りを続ける砦の俯瞰ショットがどれも不気味で良い。ブライアン•ドンレヴィの異常な軍曹によって行われた様々な常軌を逸した行い(砂漠に>>続きを読む

エンド・オブ・トンネル(2016年製作の映画)

4.5

パブロ•エチャリが暴力を振るう際の自然な動き。サイレンサーを何も言わずにつけ始める所は殺人捜査線のイーライ•ウォラックを思い起こさせるような実に職業的な身についた動作で、非常に素晴らしい。フェデリコ•>>続きを読む

現金に手を出すな(1954年製作の映画)

5.0

ジャン•ギャバンの寂れたギャングの佇まいだけで泣ける。機関銃を乱射するピエロが良い。

彼奴(きやつ)は顔役だ!(1939年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

キャグニーとプリシラ•レーンが同時に被り物を取る瞬間からして最高。歌唱シーンに挟み込まれるジェフリー•リンは当然恋を指し示すのだし、反復により確信に変わる。年代の移り変わりを示すモンタージュの破壊の速>>続きを読む

死の砂塵(1951年製作の映画)

4.5

ダグラスとメイヨの切り返しの内に銃を抜き取らせる的確な演出。盗み取る、それを防ぐ、のサスペンス。馬小屋での銃撃戦。砂漠で逃げた馬の意志が伝わったかのように蹴られるダグラス。

限りなき追跡(1953年製作の映画)

3.5

ロック•ハドソンマジでなんもしてなくて面白い。ナイフでの襲撃や、人質交換の処理など、空間の扱いが上手い。しかし、突出したものはない。

西部戦線一九一八年(1930年製作の映画)

5.0

背景と同化する爆撃。見せない演出(学生の末路、狂人の叫び声、銃撃してくる敵)。移動撮影で手足を捉える的確さ。なにより止めで戦車とフランス軍の襲撃を映す、逃れることのできない音と映像の恐ろしさ。黒ずむ顔>>続きを読む

明日に別れの接吻を(1950年製作の映画)

4.5

キャグニーの死亡までの流れ、レコーダーから流れる「I remember」、怖いなぁ。整備人を殴り飛ばして穴に落としたり、一瞬で同乗人を撃ち殺したり、銃底で喉を殴るなど、凶暴。ネヴィル•ブランドを撃ち殺>>続きを読む

善良なる悪人(1916年製作の映画)

4.5

銃撃戦の決着をこうも簡潔に撮れるとは。母親の写真が銃弾を防ぐことにも痺れた。馬で逃げる際に落ちる布や、一人出遅れるギャング、犬、細部の逸脱した運動。サム•ド•グラスが爆速で結婚を迫るところにはビビった>>続きを読む

消えた陪審員(1944年製作の映画)

4.0

手袋と首吊り人形の演出は素晴らしい。結局最初の事件の犯人は野放しで終わってない?陪審員も脅されてるみたいだったのに、そこを放置していいのか。

必殺マグナム(1986年製作の映画)

4.7

暗闇に浮かび上がるキャリー•スノッドグレスの顔がどれも怖い。ラストのホテルでの戦闘は確かに凄い、エレベーターの利用、クロスボウ。決着の簡素さも。ブロンソンがブルドック見たいで可愛い。

恐怖の背景(1943年製作の映画)

4.5

言葉を言い終わる前に現地に着いてしまってる性急さ。手榴弾、警棒、それを止める拳銃、はたき落とされる拳銃、隠されていた拳銃、不意打ちをするためだけに存在する背後の扉、作られて一瞬で叩き壊される原盤、不自>>続きを読む

脅迫者(1951年製作の映画)

5.0

凄まじい傑作。剃刀の受け渡し、車の音、被害者の靴、肉斬り包丁。ジャック•ランバートが車の運転をする際の手前に一人、奥に三人の構図や、反射を利用しての銃撃、沼地など、単純に画面の構成が上手い。組織が結成>>続きを読む

暗黒の命令(1939年製作の映画)

4.2

ウォルター•ピジョンの顔があまり良くない。それ以外の馬に乗っての銃撃戦や、燃える馬車、ゲリラアジトの狂騒、異様なほど重なるオーヴァーラップは素晴らしい。ジョン•ウェインが可愛い。

夜までドライブ(1940年製作の映画)

4.5

酒場で取り立て人の道を塞ぎ、放り出す際の滑らかな動き。値段交渉時のボガートの可笑しい身振り手振り。線を越えること。電柱に阻まれた会話、ガードレール、白線、センサー。ひとりでに動く扉に恐怖。アイダ•ルピ>>続きを読む

白熱(1949年製作の映画)

5.0

再見。列車の強奪や母の追跡、車の天井に隠してある銃での反撃、食堂での暴走、ドア越しの銃撃、タンク爆発。どこまでも無駄なくそれでいて荒々しい暴力。工場での包囲時に、クロスのマークが示されているさりげなさ>>続きを読む

ブレーキ・ダウン(1997年製作の映画)

3.5

カーチェイスが雑すぎる。バットも使わないし。取ってつけたようなチェーン、目の切り返しも物語上行われて然るべき決着を示すもので、大してすごいとは思わず。犯人の仲間が典型的な田舎馬鹿なのも面白味がなく、処>>続きを読む

パスポートのない女(1950年製作の映画)

4.5

部位のみで表現する戦闘(加藤泰的な空間の圧縮→解放のカタルシス)や空撮での銃撃、霧など見どころはある。しかし、ラストの霧への銃撃で誰も死なないというのは楽観的にもほどがある。

復活(1915年製作の映画)

4.0

ウィリアム•シアーの投げたタバコが引火して船上が火だらけになる滅茶苦茶さ。復讐するは我にあり、幽霊。モンタージュの距離が離れすぎているのに、簡単に繋ぎ合わせてしまっているのに驚き。ラストの乱闘の階段落>>続きを読む

路上のライオン(1953年製作の映画)

4.2

群衆が一斉に祈る瞬間と、マッキンタイアの死体を持ち上げて運ぶ行動の途切れなさ。暗闇の中結集する人々の不気味さ。ラジオから流れるノイズ。ギャグニーの唸り。白熱とどっこいどっこいのサイコ野郎でびびった。最>>続きを読む

私の彼氏(1947年製作の映画)

4.0

アイダ•ルピノの背中から入る歌唱シーンや、クラブでのクラッカー、階段でのサスペンスは良い。オーナーがタバコを投げ捨て、バーテンが退いて、手下の老人が入る一連の行動の滑らかさ。映画的には臨界点不在の緩さ>>続きを読む

ウエスタン(1968年製作の映画)

5.0

映画という制限をされた中で、張り詰めた遅さと、一瞬の決着をどうやってつけるか。

廃墟の群盗(1948年製作の映画)

4.5

ロングで撮られた馬の隊列がどんどんと横へ広がっていく際の興奮。映さない銃撃戦も良い。ちょっと丁寧に撮られすぎていて、魅力的な悪役も居ないのが不満。ウィドマークは夢を追っているだけだし、さほどの悪党では>>続きを読む

女ガンマン・皆殺しのメロディ(1971年製作の映画)

4.5

ロバート•カルプとラクウェル•ウェルチが並んで砂浜を歩く際の夕焼け、素晴らしい。燃える家とのショットや海岸を走ってくる敵、ロングのショットの的確さ。クレジットの演出。

モホークの太鼓(1939年製作の映画)

4.5

この陰惨さ。ギデオンの殺人鬼といい、ジョン•フォードは不穏だ。

怒りの河(1951年製作の映画)

4.5

インディアン襲撃の矢や、賭博場での机返し、銃の叩き落としなどのいきなり始まる暴力描写が凄い。ジェームズ•スチュアートの幽霊化や、アーサー•ケネディの度が過ぎる暴力(パイプ撃ち落とし、逃走者追撃)も素晴>>続きを読む

シャロン砦(1955年製作の映画)

4.0

確かにシネスコで撮られるインディアンの包囲やヴィクター•マチュアの縄投げ、国旗を追ったパンアップからの隊列など素晴らしいんだけれど、それが活劇として面白いかは微妙なところ。籠城戦なら流血の谷の方が洗練>>続きを読む

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