けいすぃーさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

けいすぃー

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呪詛(2022年製作の映画)

3.2

撮影や編集方法が映画の方にハマらず、内容も楽しめた。だが、ホラー映画というよりはシュールショッキング映像だった。

この手の部族の謎の風習系のホラーは、設定を慎重に行う必要がある。宗教学的に、文化人類
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

3.7

ぶっちゃけよく分からなかった、というのが感想である。それから痛かった。良作であるが好きではない。

ロマンス(?)、サスペンス、ホラー、SFなど要素をかなり詰め込んだ作品であったながらも、見事な演出と
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パリ13区(2021年製作の映画)

4.1

僕はパリに住んでいた。通っていたのは13区の大学だった。物語の舞台となったマンションの1棟に友人が住んでいて遊びに行ったこともあるし、マンションの間の広場は大学から中華スーパーに向かうときに抜けていた>>続きを読む

ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)

-

この作品には敢えて点数を付けたくない。そう思った。それは稚拙な完成度だったからではなく、その真逆である。
この映画を観終わったとき、「感動」とか「衝撃」、もしくは「悲哀」とも全く違う、新しい感情と出会
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選ばなかったみち(2020年製作の映画)

3.7

「感動の問題作」というキャッチコピーの意味を鑑賞後に理解した。
色々なことを思う作品であった。

認知症を患い、コミュニケーションがまともに取れない主人公レオと、彼に付き添う娘の1日。フラッシュバック
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カモン カモン(2021年製作の映画)

4.0

飛行機内で視聴したため十分に集中出来ず、感動が本来より薄れてしまった気がするのが残念。

伯父と甥という遠からず近からずな関係性からのお互いの歩み寄りを丁寧に描いた作品だった。
子供とはいえ両親の狭間
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

4.3

感情よりも思考を揺さぶる映画であった。様々な余韻を残す。
展開が急で各キャラクターの感情の醸成、それに伴った行動の必然性が希薄に感じたことはいったん度外視して感想を述べたい。そもそも、冒頭で世界観を伝
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

3.9

少女の葛藤と家族との愛が上手く描かれていた。
両親と兄、それぞれがルビーとぶつかり、打ち解けていく様が良い。特に父が娘に対して歩み寄る様子と、彼女の才能を信じるも、全ては理解しきれない悲哀が感じられた
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フォレスト・ガンプ/一期一会(1994年製作の映画)

4.5

名作。一度は見て欲しい作品。
物語はバス停で隣の人に話しかける、トムハンクス演じるフォレストの描写から始まる。そこまでの舞台設定から、フォレストの人物描写がとてもスムーズ。
まさに人の話を聴いている感
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ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

4.3

名作。ただその一言で十分に思う。
ノスタルジーの観念をここまで引き出せる作品はなかなかない。戦後イタリアの庶民の様子を生き生きと描いていて、さも自分も街の住人になったように感じさせてくれる。

戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)

4.0

捕虜収容地における日本兵とイギリス兵との人間模様をリアルに描いている。
それぞれ拭い去れぬ思いを抱えてたまたまその地に居合わせ、その過去が見え隠れしながら、ともに時間を過ごしたかのような気持ちになる。
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ニルマル・プルジャ:不可能を可能にした登山家(2021年製作の映画)

3.8

8000m越えの山14座に7ヶ月で挑むネパール人登山家のドキュメンタリー。
欧米の登山家が取り立たされているなか、過小評価されているネパールの登山家や、シェルパの登山補助をする人々の正当な評価を訴える
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

素晴らしい作品だった。まずは心からそう言いたい。
uplink吉祥寺で夜の鑑賞を終えた後、ハーモニカ横丁でビールを片手に一服しながら、名付けようのないこの感情を少しずつ形容していこうと思う。

複雑に
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君といた108日(2020年製作の映画)

2.7

とても良い話で、感動できる内容だった。
しかし、そのセリフを言うのはそのキャラクターで良いのか、そのキャラクターの設定は必要なのか、気になるところはあったが、実話を元にしているので、それに忠実にしたの
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浅草キッド(2021年製作の映画)

3.4

とても良い話。柳楽優弥さんの演技が素晴らしい。脚本や演出については言及を控えます。

クリムト エゴン・シーレとウィーン黄金時代(2018年製作の映画)

3.5

当時の時代背景を詳細に捉えつつ、ウィーン分離派たちの半生を描いた、非常に興味深いドキュメンタリー。
近年日本でもクリムトの人気は増しているが、シーレについてここまで詳細に記されたものはなかなか観る機会
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モロッコ、彼女たちの朝(2019年製作の映画)

4.2

この物語は実話を元にしており、モロッコでは主人公のような悩みを持つ女性が少なくないことにまず心を打たれる。
映像の綺麗さや、繊細な描写は言うまでもなく素晴らしい。
そして邦題をどうにかしてくれ。

グリーンブック(2018年製作の映画)

4.1

実話を元にした、60年代のアメリカが舞台の物語。
裕福な黒人とそのドライバーを務めるイタリア系白人の対照的な価値観が衝突する中で、お互いへの、そして人種や正義についての理解が深まっていく。
人権問題を
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聖者たちの食卓(2011年製作の映画)

3.6

カースト、宗教、性別などに関係なく全ての人に開かれたシク教。その総本山では毎日10万食を無料で提供し、それに従事する人々も無償で働いている。

その様子を1日の時系列に沿って淡々と伝えていくこのドキュ
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田舎司祭の日記(1950年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

70年前の映画をこうやって観られると言うところがまず素晴らしい。
若い司祭の肉体・精神・対人での葛藤を見事に描き、北フランスの寒さと相まって寂しさが一層際立っている。宗教観や生活様式もとてもリアルに描
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Summer of 85(2020年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

全体的な構成も綺麗で、音楽や衣装も素晴らしい。そして主演の少年の演技が見事。

オープニングイメージはタイトルとは裏腹な暗い留置所の中。少年がカメラに語りかけて物語が始まる。
フランスのリゾート地のロ
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プロヴァンスの休日(2014年製作の映画)

3.2

プロヴァンスでのヴァカンス気分を味わうに良い作品。プロヴァンスに行きたい。

サンバ(2014年製作の映画)

3.7

フランスの移民問題をリアルに捉えつつも、ユーモアとロマンスを交えて楽しい作品に昇華している。脚本も分かりやすく、綺麗に出来ている。

アンソニー・ロビンズ あなたが運命を変える(2016年製作の映画)

4.0

トニーの人柄がよくわかるドキュメンタリー作品。細かいテクニックなとがさらに気になった。

ターコイズの空の下で(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

まずは雄大なモンゴルの風景と、それをシネスコで美しく捉えた技術が素晴らしい。

この映画は主人公的な存在が3人ほどいる。
オープニングイメージで登場するサブロウ、モンゴル人のアムラ、そして柳楽優弥演じ
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新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に(1997年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

アニメ版を観てからだいぶ経っていて、おさらいをせずに観たが、そもそもエヴァンゲリオンに事前知識などあっても無駄だなと感じた作品。
考察も立てるだけ徒労。

しかし構成は脱構築的で非常に面白い。

状況
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トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

映画冒頭のモンタージュのような部分が不可解なまま物語は始まり、落ちてくる照明、突如始まるCM、意味深なカメラアングルから徐々に「主人公は物語の登場人物として映像に収められている」ということに気付く。そ>>続きを読む

空気人形(2009年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

日常を描く映画としても綺麗な描き方だが、それがラブドールのものだというのが新しい切り口。
生命の衰退や循環、呼吸などが象徴的に織り込まれていたが、あまり是枝監督らしくない気もする。
物語中のルールを深
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トランス・ワールド(2011年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

B級サスペンスかと思っていたら、意外に面白かった。
限られた空間の中で上手く物語を展開していると思う。
トムは結局生まれてこないことになるのだろうか。それとも実はケビンではなくて他の誰かとジョディとの
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