むしろ亀が出てきてからの方が退屈した。「亀」と「人」の関係にドラマが収束していくにつれて、序盤に功を奏していた無人島というロケーションが骨抜きにされてしまったように思えてならなかったから。
悪意しかなくて面白いけど、「笑えるでしょ〜」と言われてるようでもあって「いや君の中ではそうなんでしょうね」という気分もある。
二枚目の観念と三枚目の肉体のチグハグが人間で、そんな人間なんて知らんぷりに世界は動いているから、だから本来全ての愛憎劇はコメディにしかならない。
本郷みつる、原恵一、湯浅政明。
才能のミルフィーユや。
人間がもっと蹂躙されてほしかったし、全員死んだらもっとよかった。
監督が主役もやってるのは鑑賞後に知って、それから思いついたことだけど、この映画は監督が体験した空気感から全てが構築されてるんだろうな〜と。
その点で嘘がないから、構成の疑問点も、確信犯的ダラダラさも>>続きを読む
昨今のCG映画とは違った質のドキドキが体験できるのが素敵。なんというか、映画が終わったらみんな玩具箱へ帰っていきそうというか。
唐突に阪神淡路大震災の被災状況を語る学芸員が現れるのが面白い。今現在と過去を重ね合わせる意図の演出だったのだろうか。鑑賞時は違和感の方が勝っちゃったが。
ワイワイツッコミながら楽しく見たので良かった、一人で見ていたら絶望のあまり発狂していたと思う。
半分以上気持ちよく爆睡していた。こういう映画は体験だから、解剖するように見てはいけない。飲み込まれた結果の爆睡です。
のび太陣営が逆転するきっかけがあまりにも、、無茶なりに説得力をもたせるための伏線が張られているわけだが、それにしても……というシコリが心に残った。
ジョン・ヒューストンが徐々に漂わせる最悪すぎる性欲が凄い。こんな演技見たことない。
ストーリー進行が遅延しまくることが映画体験としての価値を上げてくれる。
人間関係のドラマに真っ当に終始しているのが期待と違ったかも。セルジオ・レオーネにはもっと妄想世界の大ボラを喚き散らしてほしい。
初見時は、ゴジラの光線発射をピークに緩やかにそれなりの着地点へ向かって収束していくことが不満だったのを除けば、概ね「怪獣が見れた」満足感を胸に劇場を後にした。
再見はNetflixで。この映画は劇場>>続きを読む
この映画に心動かされたのは一種の敗北として胸に刻み込まれている。
(再見)
今見返すと、中盤の世相ネタラッシュでややダレるような。夫婦の関係と世の中の流れが呼応するような、日本版『イタリア旅行』がや>>続きを読む
レフン監督のオールタイムベストということで鑑賞。エンタメのためには時空間の辻褄なんて要らない。
10年ぶりの監督作なんだからおとなしくプログラムピクチャーを撮ればいいのに。梶原一騎しているのも束の間、耐えきれなくなって容赦なく清順が炸裂するにつれて本当にわけがわからなくなり、感動してしまう。
藤田敏八のヘタウマ演技によって「名作」から「ものすごい名作」に昇格していると思います。
タイ人が極彩色の照明の下で気持ちよくカラオケを歌うシーンが見れるのはレフン監督の映画だけ!