alisaさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

賛否が分かれるだろうが残虐さとカメラの被写界深度の浅さ(ピントが合っている範囲が狭くボヤけている)は素晴らしかった。警官や現場でナチュラルにバットマンが紛れているのが違和感すぎてちょっと笑ってしまった>>続きを読む

RUN/ラン(2020年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

毒親版ミザリー。主演キーラアレンの体の動かし方が見事だなと思ったら、彼女自身も車椅子利用者で納得。チャガンティ監督は短時間で観客の心を焦燥させるのがほんとに天才。読める展開もあって、あ〜まあそんな感じ>>続きを読む

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

オープニングも音楽も3Dアニメも没入感が言う事なしで素晴らしかった。
ただ、初見や原作うろ覚えの人には大正解の試合だが、熱烈なファンの視点で考えると物足りなさがあるはず。原作での宮城リョータのエピソー
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そばかす(2022年製作の映画)

3.4

オンライン試写会にて。性別を超越して、価値観を押し付けず深掘りもせず、ただそばに居てくれる人の存在って大きい。私の親は基本放置なので最近の邦画にありがちな「鬱陶しいネチネチ親」が少し理解できなかった。>>続きを読む

ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)

4.0

残虐さをぬかりなく魅せレイプやら鬱っぽい感じ、何もかも完璧な構成、そうだ、フィンチャーはこうだったなと記憶が蘇った。登場人物の多さと探偵もどきのクレイグが「ナイヴス・アウト」を彷彿とさせていたが、本作>>続きを読む

ガタカ(1997年製作の映画)

4.3

バレないか終始ヒヤヒヤする一級品。脚本、設定、建築が90年代とは思えない。傑作。憧れを己で現実にする方法が整形ではなく細胞を貰うというのが涙ぐましい。努力と、定められた運命に抗ってでも超えたい希望と絶>>続きを読む

あのこは貴族(2021年製作の映画)

3.6

東京で暮らして、煌びやかなのに少し生きづらさを感じる時があるのはこういうことかと腑に落ちた。高校生の時からお金持ちを見ていて「住む世界が違う」と肩身が狭かったがどの階層にいてもないものねだりは生じるの>>続きを読む

映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

3.7

力を注ぐものに対し「なぜ好きか?」「あなたにとって○○とは?」と質問され、100%言語化出来る人はこの世にどれほどいるだろう。私にとって映画の存在を考えたとき「作品のなかに自分を見つけたから」というセ>>続きを読む

窓辺にて(2022年製作の映画)

3.6

「パチンコはお金も時間もなくなるから贅沢」の解釈、なんて面白いんだろう。乏しい感情に対して紐解いていく対話の時間。本を読んだような重厚感だった(皮肉な今泉節は後半に詰め込まれてる)。荒川円の作品を読ん>>続きを読む

未知との遭遇 ファイナル・カット版(2002年製作の映画)

3.7

東京国際映画祭の極寒の夜に日比谷広場で鑑賞。スピルバーグ作品は必ず理性がどこかにぶっ飛んでしまったようなキャラクターを皮肉に見えない手前で描くから好きだ。「E.T.」の続編的存在で「NOPE」の元オマ>>続きを読む

ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還(2003年製作の映画)

3.5

「なんでやねん」「ええ加減にせえよ」「おいおいまじかよ」の気持ちが交互に入れ替わって非常に忙しい完結編。死者の国から引っ張ってきた軍とアルゴルンの登場シーンと蜘蛛の糸に巻きつかれてミイラみたいになった>>続きを読む

ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔(2002年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

今回も3時間コースだが配信の誘惑に負けず、映画館で観る価値があった。3チームに分かれてるので「あ、そういえばこいつらおったな」感とホビット達の存在感の薄さは否めないが胸熱展開が多い。灰色から白に生まれ>>続きを読む

ロード・オブ・ザ・リング(2001年製作の映画)

3.7

確かに3時間弱と長いがなかなか面白くダレることはなかった。指輪の相続で揉めるし他責と誘惑で乱れる。ダチョウ倶楽部かよ。旅の仲間に果たしてこんなに人数いるのか?(特にホビット)と思ったけどこれからの展開>>続きを読む

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

3.2

中村佳穂の歌唱力と風景画があまりにも素晴らしく鳥肌だったが、ディズニーに寄せたキャラクターや「U」の設定、勢いのある細田ワールドはどれも何をしたいのかわかりづらかった。家族との溝や過去、自信のなさ、S>>続きを読む

さかなのこ(2022年製作の映画)

3.8

「すきなことにまっすぐ」でいられる環境の築き方はまわりの人がいかに寛容でいられるかどうか。私の妹もさかなクンと同タイプなので応援せざるを得ない感じが分かってしまい、妙な気分だった。終始「なんでだよ笑」>>続きを読む

2つの人生が教えてくれること(2022年製作の映画)

4.0

邦題がダサすぎて観る気起きてなかったが半端なくよかった。ifの世界で同時進行ストーリーというのも面白い発想。同世代でバリバリ働く人、彼氏と結婚間近の人もしくは新婚、ママになっている人。隣の芝はどうした>>続きを読む

ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

4.1

映画体験において、物語に命を与えるのは半分音だったりする。映画音響の歴史を辿りながら、携わるすべての人の苦労とこだわりで一本が出来上がっているのだと知ることができる作品だった。ゲイリーライドストローム>>続きを読む

沈黙のパレード(2022年製作の映画)

3.4

「ガリレオ」シリーズとしては、かなり色が薄付け。実験も方程式も渡辺いっけいもない。もしやこの流れはオリエント急行殺人事件なのか?と一瞬思ったが、裏の裏をかかれた。犯人を殺してしまうとだめな理由のひとつ>>続きを読む

映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ(2022年製作の映画)

2.5

アニメで消化しきれなかった方たちのための補足説明資料。実はこんなこと考えて動いてたという事情聴取言い訳編という感じだった。アニメの続きを見たいのに結局本編でその答えを見せてくれない時間泥棒作品。

ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

3.8

ともだちがずっと勧めてくれていたのでついに。「カメラを止めるな」のような低予算ハイクオリティ。タイムテレビを題材に、ワンカットのOsmo pocket撮影で脚本も面白い。この発想をカタチに出来るの凄い>>続きを読む

キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)

2.0

思い込みが強く、自分を客観視できていない感じかつ根拠のない自信が痛々しい。これは笑えない。何も面白くなかった。この作品を通してスコセッシが残したいメッセージが正直そこまでわからない。現実と妄想の境界線>>続きを読む

レインマン(1988年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

ダスティン・ホフマンがサヴァン症候群の方と幾度も面会しておこなった役作り。演技に見えなかった。この作品を観たからといって得るものは特段なかったけどチャーリーのシロップ用意、親友と繰り返し呼ぶ、噴水のま>>続きを読む

紙の月(2014年製作の映画)

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クズ男に沼って歯止めが効かない時期が、人生で1番脆くて危うくて面白い。

ジョー・ブラックをよろしく(1998年製作の映画)

3.6

ブラピ出演作で1番ビジュが良く、1番食べてる。ピーナッツバターをねだるシーンがほんと可愛い。死神にイライラするのも無理はないのでドリューが少し可哀想なのとアリソンが一筋縄でいかないと駄々こねる人で心底>>続きを読む

ハンニバル(2001年製作の映画)

4.0

一瞬のシーン(特に最後の晩餐)でこんなにも鳥肌と吐き気とおぞまさしさが一気に押し寄せて来たのは久しぶり。今作でジョディフォスターはあまりにも原作が残酷で出演を断ったらしい、納得。数年前フィレンツェを巡>>続きを読む

アルマゲドン(1998年製作の映画)

3.4

エアロスミスを聴くために午前10時の映画祭へ。惑星内で核を爆破するミッションをなぜか掘削屋が担うという奇想天外なストーリー。インターステラーか?と思わせるプロット。兎にも角にも爆発やアクシデントが多い>>続きを読む

オールド(2021年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

1時間が2年で換算される隔離されたビーチ。体を重ねて妊娠させてしまったうえに急ピッチで妊娠、死産のシーンがあまりにカオスでこの空間に居たくなさすぎた。老いにも種類があって表現の仕方が上手くて憎らしい。>>続きを読む

サイコ(1960年製作の映画)

4.7

元祖サスペンス。こんなにも面白い作品をまだ観ていなかったとは…バイオリンの音に併せたシャワーシーンの切り抜きが有名すぎてストーリー自体が意外な展開で驚いた。「サイコ」とはそういうことかと納得。殺人シー>>続きを読む

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

3.4

「ワンデイ」「ナイトオンザプラネット」「パターソン」を彷彿とさせる、節目回想。出会うはずのなかったふたりが交わり、遠い存在になる。きっともう出会うことはない。時間の遡り方は日めくりカレンダーのような視>>続きを読む

ソウ(2004年製作の映画)

3.5

起承転までは面白かったけど結の拭き方が中途半端だった。なぜ召集させられたのか、最前列で観ていた犯人の今回のゲームの意図は何なのかが曖昧なままで終わってしまった。緊迫感が物凄かっただけに焦らされて寸止め>>続きを読む

ライトハウス(2019年製作の映画)

3.9

A24とはことごとく相性が合わないが今作は「プロメテウス」やら「シーシュポスの神話」も組み込まれているだけあってなかなか秀逸で面白かった。本当に悪天候のなか撮影したらしい。狂気の二人芝居。モノクロで展>>続きを読む

浅田家!(2020年製作の映画)

4.3

当初、あの写真集が映画化とはどういうことだろうと思っていたが、家族を撮るなら中野監督を超えるものは正直いない。写真は記憶の記録であり、真を写す。振り返ったとき、残しておいて良かったと思える写真を私はき>>続きを読む

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

5.0

いかにトムがこの作品を愛しているかが伺える、最上級のラブレター続編だった。はち切れそうな期待を胸に日本最高峰のIMAXで観たが余裕で満点。実際に戦闘機に搭乗しての前代未聞空撮とあって臨場感が尋常じゃな>>続きを読む

トップガン(1986年製作の映画)

3.6

本物の戦闘機を用いた空撮シーンは初見だけだと何をしているのか正直分かりにくいところがあるし、展開も王道で読めるがこの時代に海軍全面協力でこの撮影ができてるのが凄い。THEアメリカのチャラさとBGMが抜>>続きを読む

先生、私の隣に座っていただけませんか?(2021年製作の映画)

3.4

配役と予告でそそられたが、役者陣の演技だけで成り立ってる感が強い。怒涛の展開とドロ沼と伏線回収を期待したが全体的に物足りなさがあった。実体験を漫画にしたことにより、次の手を期待したが失速してしまって残>>続きを読む

窮鼠はチーズの夢を見る(2020年製作の映画)

3.4

「心底惚れるって全てにおいてその人だけが例外になっちゃうってことなんです。」本編の6割はAVだったが、私は彼らのようにこんなにも人を好きになったことはあるのだろうか?と自問する作品となった。中途半端な>>続きを読む