アベ二ティKazumaAbeさんの映画レビュー・感想・評価

アベ二ティKazumaAbe

アベ二ティKazumaAbe

blue(2001年製作の映画)

4.5

セリフ数の多さは原作が漫画である故か。

画づくりがいい。特に肝要な会話シーンで登場人物に無理にカメラを寄せず、構図の綺麗さと間(ま)で魅せる手管が良かった。

主演2人の当時の魅力がありありと収まっ
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ファンタスティック Mr.FOX(2009年製作の映画)

4.3

可愛いルックにビターなテイストが滲むつくりが癖になる。
声優陣もぴったりで、特に主人公をキュートに演じるジョージクルーニーがひたすら良い。

現状、ウェスアンダーソン作品で一番好きです。他の作品はちょ
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カフカ「変身」(2019年製作の映画)

1.8

『まんがで読破』ならぬ、映画で読破的な企画で撮られた作品なのだろうか?

趣向を凝らした撮影・視覚効果や大胆な脚色もなく、ただ「なぜ撮った?」感がすごい。

バットマン vs ミュータント・タートルズ(2019年製作の映画)

4.6

原作のアメコミ『バットマンvs.ミュータントタートルズ』はコラボ作品のお手本みたいな佳作であり、邦訳版を何度も読み返していた。ただ、映像化について知ったのは最近だったので、ここは日本の宣伝部に何卒頑張>>続きを読む

名探偵コナン 純黒の悪夢(2016年製作の映画)

4.4

ハリウッドにおけるワイスピ的な活きが良いアクション、日本ではアニメで実現させてやるぜ!という意気込みが伺える出来。観覧車の上での殴り合いや安室赤井がコナンを投げ合う展開など、非常に楽しんだ。

ゲスト
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

4.5

原作未読ながら、オフビートなギャグ・リーチ監督お得意の引き出し多いアクションに惹かれて観た。

主人公ブラッドピットの最もイカすポイントは、「散々な状況に巻き込まれながらも陽性が失われないことにある!
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インフィニティ・プール(2023年製作の映画)

4.5

アーティスティックな地獄に放り込まれた男のカオスな悪夢。

主演のスカルスガルドは「薄幸イケメン」感を以って観客がグッとノれる演技で魅せてくれるし、やっぱ全編通してミアゴスが凄まじく良い。

最初の処
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ナチュラル・ボーン・キラーズ ディレクターズカット版(1994年製作の映画)

4.8

バチバチな本編に加えて、追加映像で永井豪『デビルマン』的な刺激を得られるのは良いですね。

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.8

付き合っている彼女から、以前「ちょっと凄い内容だから観て欲しい」と視聴を勧められた、アメリカの原爆開発者と長崎被爆者の対談映像を思い出した。
劇映画『オッペンハイマー』は、日本に最悪の惨禍を齎した原子
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ミュータント・ニンジャ・タートルズ3(1993年製作の映画)

4.8

興行的にはあまり振るわなかった作品ながら、実写版一作目と同じくらい充実を感じる内容だった。

今回の主人公は、タイムスリップ先の人らと親交を深めたラファエロとミケランジェロ。それぞれ豊かなコミニュケー
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ミュータント・ニンジャ・タートルズ2(1991年製作の映画)

4.7

アニメにブランドイメージを寄せるため、ぐっと対象年齢を下げた印象がある実写版タートルズ2作目。

残酷・暴力的に見えそうなシーンは全てマイルドに調整されている代わり、若干ドラッギーなテンションを感じる
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犯罪都市(2017年製作の映画)

4.7

シリーズを重ねた今となっては、若干脆くさえ見えるマ・ドンソクの存在感が面白い。

とにかく容疑者を殴る、ブン殴って情報を得ていく前時代的な刑事像に笑いが発生するつくり、一周回って新鮮である。

この頃
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

4.4

狙ったような泣かせ・ドッキリ演出にはハマらなかったものの、ガンガン盛り上げにかかる終盤の演出にちょっと感動した。

演技達者である幾多りら・あのの声音の魅力に観客を打たせつつ、そのまま二人が歌うエンデ
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裸の町(1948年製作の映画)

4.3

ドライな渋さとNYの街並み・風俗の在り方に唸った。
電車内や肉体労働の映像が挿入されることで物語に厚みが増している。

ミュータント・タートルズ(1990年製作の映画)

4.6

カワバンガ!!アメコミ(&オモチャ)の映画化として収まり良く、かなり充実したアプローチをみた。

制作陣は「子供たちに向けた、分かりやすくカッコよくない・リアルでもないキャラクター達の面白いアクション
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窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

3.8

反戦を謳った映像作品として十二分の作品であるとは思う。
ただ以下の点で乗り切れなかった。

①子どもの瑞々しい感覚を表現するパートで、トーンの違うアニメーターを起用するという試み自体は面白いのだけど、
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マイ・バック・ページ(2011年製作の映画)

3.9

ハードな時代をウェットに描いた一作。

具体的に綴られる台詞や挙動より、松山ケンイチ・妻夫木聡両人の演技を信頼しての余白の演技、ラストの妻夫木の表情にやられる。

この題材を扱う物語としては、珍しく陽
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メランコリア(2011年製作の映画)

4.3

みんな死ね!!!!

と思うことがあった。精神を病んでしまった人に関しては、そういった感情が発生する頻度は通常より高くなるんだろうなと思う。
また、そういう感情を覚えたとて、"自分が憎い、自分ごと消え
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エレメント・オブ・クライム(1984年製作の映画)

4.4

何より、映画としてのルックの強さがすごい。いわゆる"映画を観る目に溜まった垢を洗い流す"、新鮮で美しい画とカメラワークが続く。

ぼんやり観ていると分かったような、分からないような…不思議な気持ちにな
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ライズ・オブ・ミュータント・タートルズ THE MOVIE(2022年製作の映画)

4.9

モノ凄く楽しかったっスね…

作画カンストレベルで超絶アクションとケタタましい展開が続く82分(本当にそんだけしかなかったの!?!?)に完敗。今度のタートルズはサイキック戦士だぜ!!
敵は最凶最悪のモ
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激怒(2022年製作の映画)

4.9

現実をフィクションの形で叩きつける痛快作。これが初監督作ならマジで見事だと思います。

罰されるべき人が罰されない世の中・既得権益の鬼が跋扈する時代がこうも長いと、フィクションが持つ牙も観客に深く刺さ
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ミュータント・タートルズ -TMNT-(2007年製作の映画)

4.7

ファミリーで観られるアクション映画として満点かなあという具合。

タートルズ関連の作品が出る度、今回のティーンエイジ要素は何かな〜とわくわく観るんだけど、本作にはティーンエイジャーが胸躍らせるカッコい
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

1.3

凡庸の極みみたいな一作。10分に1回くらい迫る眠気と闘いながら観た。少なくとも観客席でそうやっている自分の方が熾烈だと感じるほど、画面の中は退屈だった。

マジで感情が乗ってこないシーンの数々、どうに
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ミュータント・タートルズ(2014年製作の映画)

3.9

フランチャイズ化が(割と)最初から確定している作品あるある、「まあ一作目だしこれくらいで!」といった具合のヌルさは随所にある。が、各キャラクターをイキの良い実写キャラとして表現する手つきはなかなかのも>>続きを読む

犯罪都市 NO WAY OUT(2023年製作の映画)

5.0

マブリー主演シリーズ3作目。これまたテンション高い一作でかなり良かった。汚職警官&マフィアのヤク絡みのバチバチを追う警察一派、そこに乱入するジャパニーズヤクザの刺客!!

作劇上生じるダレや粗は、マ・
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悪魔がはらわたでいけにえで私(2023年製作の映画)

2.3

基本悪ふざけで作りつつ、時に特殊造形でマジを見せるスタンスは嫌いでは無いが、この世界のルールとか物理法則をもう少し噛み砕いて説明するパートやその姿勢がないと、作品を支配する「シュールさ」は総じて安さに>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.8

AI戦争の阻止譚で、敵の正体も掴み切れないすごくフワフワした物語なんだけど、持てる技術すべてで見せ場を用意していく監督とトムクルーズの姿勢に感動させられてしまった。

スラップスティックの域にあるアク
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炎628(1985年製作の映画)

4.8

肌を戦火でずっと焼かれるような感覚がある。観る、話を理解する〜よりは体感に比重が置かれており、戦場の凄惨さを食らう一作。

クライマックスの逆再生は、実際にショッキングな現場を目の当たりにし続けた先の
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BLISS ブリス(2019年製作の映画)

4.7

アグレッシブでゴアゴアなモンスターホラー。アーティーと官能、切り株描写のガブ飲み映画で楽しい。

主演のドーラ・マディソンがずっと魅力的だった。人以外にもモテそうな出立ち、分かる。

砂の惑星(1984年製作の映画)

4.2

今でいう、なろう系の走り的なストーリーと異形なテクスチャのマッチが独自の世界観を生んでいて面白い。遠未来の外宇宙(←スーパー未知)を表現するにあたって採択されているデザインと、リンチの露悪趣味の程よい>>続きを読む

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

1.9

分かる。古典名作を最新技術で映像化する、設定的・美術的にバカっぽく見えない内容で!という意気込みと監督の興奮は伝わった。

ただ、この内容でこの長尺だと「付き合わされている」感がどうしても強まってしま
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ロックアウト(2012年製作の映画)

4.2

主演のガイピアース、この役にしてはちょっと印象の細さが気になるものの、SFアクションとしては手堅くまとまっていて良い。

カメラワークや舞台に工夫が見られて楽しいが、壁や扉を隔ててすぐ大宇宙が広がって
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シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム(2011年製作の映画)

4.4

若干大味な感じがありつつも、お家芸みたいなホームズ推理・アクションは楽しいし、今回もまたキャストの魅力に大きく救われている。

物語は割とあっさり終わりを迎えるけれど、ミッドクレジットを挟まずこういう
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ハンテッド 狩られる夜(2023年製作の映画)

4.8

いかにも"ワンシチュエーションもの"的な舞台に誂えられた、時代性を感じる二人の死闘。アジャ仕込みの演出も相まって面白くないはずがなく、「様々な価値観が許容される世の中ながらしっかり倒されるべき悪」が文>>続きを読む

塔の上のラプンツェル(2010年製作の映画)

4.5

前から観たかった一作。しっかり楽しくロマンティックで、これは子どもたちに人気なのもよく分かるな、と思った。

メインキャスト二人の恋愛に至るまでのシーケンスが丁寧だったり、髪を使ったアクションの新鮮さ
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.2

ホアキンのプロモーションムービーみたいな一作。ボーはどんな目に遭って死にかけててもずっと可愛い。
正直言うと退屈しないシーンばかりではなかったけど、この長尺・このテンポ感で見せられてようやく納得すると
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