Dさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

瞳をとじて(2023年製作の映画)

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神がかった映画のパワーをみせつけられ圧倒され、早くも今年ベストを確信してしまった。

そびえ立つ31年振りの新作長編映画はあまりにも巨大、偉大にして濃厚であり、完璧な映画だ。

⚠️以下やや内容に触れ
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マルメロの陽光(1992年製作の映画)

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エリセの前2作とは趣向が異なり、ある絵の完成に取り憑かれた男、スペインの画家アントニオ・ロペス・ガルシアを描いた映画。毎年秋に庭のマルメロの実に向う恒例行事、否それはまるで修行僧のような佇まいだ。定点>>続きを読む

エル・スール(1982年製作の映画)

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1950年代、少女と父を巡る物語。スペイン北部で暮らす親子、父の謎めいた文章から南部の秘密に興味を持つ。「ミツバチのささやき」に比べ、本作はその隠喩性は影を潜めているが、穏やかさと不穏さが素晴らしいバ>>続きを読む

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

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スペインの名匠ビクトル・エリセは非常に寡作で知られており、本作を制作したのが1973年、エリセが33歳のとき。エリセは本作の1作のみで世界に名を轟かせることになる本物だが、作品から説明は排除され詩的で>>続きを読む

夜の浜辺でひとり(2016年製作の映画)

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映画監督という職業ならではの開き直り方として、正しいかどうかは別として、この転んでもただでは起きないマインドは素晴らしい。

自身のスキャンダルを投影させた物語として、映画監督との不倫スキャンダルが発
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JIMI:栄光への軌跡(2013年製作の映画)

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【ロック映画】最低限みておくべきロックムービー10作品
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パーティ★モンスター(2003年製作の映画)

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1990年代のニューヨークのクラブシーンにおけるカリスマ的存在だった実話を基にした青春映画。

奇抜で独創的なパーティー・プロモーターとして席巻したマイケル・アリグの半生を描くインパクト大、ぶっ飛んで
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あの頃ペニー・レインと(2000年製作の映画)

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【音楽映画】おすすめ最低限みておくべき名作・傑作10作品
https://narcos.hatenablog.com/entry/music-movie-osusume

ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ(2009年製作の映画)

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【ロック映画】最低限みておくべきロックムービー10作品
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ロケットマン(2019年製作の映画)

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【ロック映画】最低限みておくべきロックムービー10作品
https://narcos.hatenablog.com/entry/rock-movie-osusume

SOMEWHERE(2010年製作の映画)

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「ロスト・イン・トランストレーション」の変奏曲的な作品にして、ソフィア・コッポラのベスト級作品!

父が映画スターという、ソフィア・コッポラの原体験であるような、スティーブ・ドーフとエル・ファニングに
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マリー・アントワネット(2006年製作の映画)

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お得意のガーリーな世界観で贅の限りを尽くす豪華絢爛な中世の王族による生活様式様がたっぷりと描き、独特の語り口で描かれる様々なドラマが展開されユニークだが、ことの顛末をもう少しみたかった。

ウェインズ・ワールド2(1993年製作の映画)

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誰もが一度は妄想してしまう、自分の名を冠したフェス、という夢のまた夢の話。
しかも、夢の中であのジム・モリソンからその開催を促される啓示を受けると余計にその気になってしまう。
そうだ、こうなったら考え
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ウェインズ・ワールド(1992年製作の映画)

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シカゴ郊外の自宅地下室から「ウェインズ・ワールド」を放送している、今でいう所のyoutubeの先駆け的な存在であるウェイン&ガースのコンビが暴走を繰り広げる、ある種伝説の映画。

ロックをこよなく愛す
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シド・アンド・ナンシー(1986年製作の映画)

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【ロック映画】最低限みておくべきロックムービー10作品
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ショップリフターズ・オブ・ザ・ワールド(2021年製作の映画)

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【音楽映画】おすすめ最低限みておくべき名作・傑作10作品
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彼女(2021年製作の映画)

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水原希子&さとうほなみのダブル主演による「テルマ&ルイーズ」と言ったら褒めすぎだが、いい意味でも悪い意味でもかなりケレン味を効かせた作品。セクシー描写もかなり攻めているし、アクションや逃亡劇も多様さが>>続きを読む

ギミー・デンジャー(2016年製作の映画)

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ジム・ジャームッシュによるイギー・ポップ&ザ・ストゥージズを捉えた特濃過ぎるドキュメンタリーを堪能した。

【ロック映画】最低限みておくべきロックムービー10作品
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それから(2017年製作の映画)

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ロブ・ゾンビにはシェリムーン・ゾンビ、カサヴェテスにはジーナ・ローランズ、ホン・サンスにはキム・ミニ。

作品毎のわずかなグラデーションを楽しむ嗜好の時間。キムミニと組んだ作品群の中でもかなりよかった
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イングランド・イズ・マイン モリッシー, はじまりの物語(2017年製作の映画)

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【ロック映画】最低限みておくべきロックムービー10作品
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ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

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ソフィア・コッポラの代表作であり、父が好きなんだと思わせられる。父親と娘ほど離れた登場人物といった自身を反映させた設定に加えて、見知らぬ土地といった非日常。本作で描かれる東京に違和感はなく、ビル・マー>>続きを読む

ヴァージン・スーサイズ(1999年製作の映画)

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久しぶりにみたがこれほどの作品だったとは!

ソフィア・コッポラの後の作品にも色濃く現れている、ガーリーな世界観と父譲りの暗黒さに満ちた世界観が融合した傑作。

画面の色調変化、センスのある音楽、キャ
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

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ヨルゴス・ランディモス監督の最新作はいろんな意味で突き抜けたファンタジー映画で見事に新境地を開拓した。

一筋縄ではいかないということはわかってはいたものの、それでもなお、たぶんおおかたの予想とは異な
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レニングラード・カウボーイズ、モーゼに会う(1994年製作の映画)

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アキ・カウリスマキが贈るシリーズ第2弾。鬼作に相応しい、前作と負けず劣らずトチ狂っている(誉めています!)笑

レニングラード・カウボーイズは前作からの続きにより、メキシコで人気を得ているが、実はテキ
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ナイト・スリーパーズ ダム爆破計画(2013年製作の映画)

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「オールド・ジョイ」から始まったケリー・ライカートのオレゴン四部作の最終章。

エコテロリストを扱った題材は「ザ・イースト」が思い出すが、実はほぼ同時期に制作されており、シンクロニシティーなのか、当時
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レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ(1989年製作の映画)

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カウリスマキ兄弟に頻繁に現れるフィンランドの国民的バンド、レニングラード・カウボーイズを捉えた映画。

独特のリズムあるコミカルさが持ち味の映画で非常に面白い!

ロックバンドとして知ったので元々こう
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

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今のところ「籠の中の乙女」がベストなのだが、本作はこれは本当にランディモス作品か!?と見誤るほどにみやすく、文芸寄りな芸術作品へと昇華されている。オリヴィア・コールマン、エマ・ストーン、レイチェル・ワ>>続きを読む

ナイアド ~その決意は海を越える~(2023年製作の映画)

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アカデミー賞ノミネートに絡んでくるであろうNetflixオリジナル作品。劇場では10月20日から一部劇場で公開されており、2023年11月3日から配信開始。

60歳を迎えフロリダ海峡を泳いで渡るとい
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マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

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ブラッドリー・クーパー監督第2作目も音楽がモチーフになっており、第1作の「アリー/スター誕生」同様、映画スター映画のみに許された特権である製作・脚本・主演も兼ねた渾身作。

指揮者で作曲家としての大御
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グレース・オブ・ゴッド 告発の時(2018年製作の映画)

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フランソワ・オゾン監督による、教会による幼少期の性被害糾弾を描いた2016年の実話ベース作品。

登場人物たちが時間を経て、当時はショッキングで沈黙を守っていたが、大人になってから立ち上がるという、実
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リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

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ディズニー実写化作品は明暗が別れがちだが、本作のアニメ版はディズニールネッサンスの第一弾の記念すべき作品ということもあり、制作の敷居はかなり高かったと思われるが、「ジャングル・ブック」と同様の成功組。>>続きを読む

愛なのに(2021年製作の映画)

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本作は城定秀夫と今泉力哉が互いに提供された脚本でR15+指定のラブストーリー映画を監督するコラボ企画「L/R15」の第1弾。

設定はどうみても「猫は逃げた」より今泉力哉らしいし、タイトルに込められた
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ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)

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監督ケリー・ライカート、ミシェル・ウィリアムズ、ブルース・グリーンウッド、ポール・ダノらが共演。女性監督・主人公による珍しい傑作西部劇。三家族、案内人、砂漠の近道、先住民などを用いた神々しさは神話性を>>続きを読む

ウェンディ&ルーシー(2008年製作の映画)

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「オールド・ジョイ」に惚れ込んだというミシェル・ウィリアムズが熱演希望し実現した企画。「イントゥ・ザ・ワイルド」直系、「ノマドランド」の先駆け。扱っているテーマは好きなのだし、切り取り方はケリー・ライ>>続きを読む