まつださんの映画レビュー・感想・評価

まつだ

まつだ

美しき仕事 4Kレストア版(1999年製作の映画)

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ドニ・ラヴァンが出てるだけで嬉しくなる。
話は独白による説明で進む感じだが、映像がとにかく美しい。パリのショットは色がきまってた。サンタンの人気者感が最後までわからなかったし、独占欲のような嫉妬もその
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FALL/フォール(2022年製作の映画)

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手に汗握ると確かに言いますが、こんなに手汗が出る映画はなかなかない。脚本も削ぎ落としていてシンプル(最後の方は意外と凝ってる)でした。音響が効いてる。
「馬鹿、そんなことするなよ!!!」と何回か心の中
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まずは踊れ(2023年製作の映画)

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だいぶ長くなりそうなその生涯をとても絶妙に省略しつつ作られててすごかった。最後の赤い凧もうまく省略して、もっと余韻が出せるような気がしました。スザンヌが終始良いセリフ放ってた。ノーベル文学賞の扱いが、>>続きを読む

関心領域(2023年製作の映画)

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お婆ちゃんは嫌になって(そりゃそうだ)出ていっちゃうし、お父さんも吐き気をもよおしているけど(わざわざ消化器の健診をしてるから身体的なものではないだろう)、それにしてもお母さんよ…領域展開が必要そう。>>続きを読む

ソナチネ(1993年製作の映画)

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フィルム上映よかった。
イノセンスとバイオレンスなんだけど、
そこに夏と退屈を配合するセンス。
強い日差しの中、暇をつぶしながら、なるべくそのことを考えないように馬鹿なことして過ごして、それを待つ。で
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デッドマン(1995年製作の映画)

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考えるのをやめてただ、うっとり浴びるように観てしまう。どこをとってもすごい映像だし、そこにニールヤングが音を当ててくる。瞬きというより微睡みという感じの暗転も心地よい。まだ海賊として顔にメイクをするよ>>続きを読む

スパニッシュ・アパートメント(2002年製作の映画)

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一年経って帰国日前夜のシーンで、1人先に帰るときに通りの街並みに視線をやって(街の音が入ってくる)、涙目になる感じがとても刹那くてよい。毎回思うけどよくお医者さん夫婦呼んだな/来たなと思ってしまう。

フローズン(2010年製作の映画)

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観ながら自分だったらどうするのか考えながらみてたけど途中で飽きてしまいました。いくら死んでもいいけど不快な死はいらないのだよなあ、好みの違いです。シリアスにやるならアウターのジップも上まであげて欲しい>>続きを読む

寝ても覚めても(2018年製作の映画)

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朝子のいまいち何考えてるわからない感じが、悪は存在しないの巧の感じに似ている。主役に共感させないというか。ヒッチコックのめまいのバリエーションなのかな。原作読まないとなんとも言えいけど、震災やら東北の>>続きを読む

(1954年製作の映画)

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お母さん泣きながら一万リラもらっててどっちなの!てなりますね。
繰り返されるニーノ・ロータのメロディ。道にいた馬とか羊とかよかった。
メモ:Moving cozy corner

あのクリスマス(2021年製作の映画)

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質感がそこはかとなくジョン・カサベテス。衣装が素敵。女の子が大人になった(ならざるを得なかった)瞬間。弟はエゴを押し通してるし、お父さんも新しいお父さんも、まだ大人になってないような…名曲white >>続きを読む

リンダはチキンがたべたい!(2023年製作の映画)

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観る前に焼き鳥屋でもなんでも予約しておいた方がいい。チキンが食べたくなる。アニメーションが素敵で、冒頭の設定(父親が死んだ)をこんなふうに説明しちゃう時点で才能がすごい。監督さんには2人でご夫婦(しか>>続きを読む

虹を掴む男(1947年製作の映画)

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白昼夢楽しそうって思って鑑賞したら、そんな話では終わらないすごい映画だった。ポケタポケタ。3日間寝てないって繰り返されてけど何かあったかな。
非現実を妄想して遊ぶのかと思ったら、ミステリーが入ってきて
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シコふんじゃった。(1991年製作の映画)

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シン エヴァンゲリオン
シコ ふんじゃった。
これが元ネタかとかくだないこと考えながら見始めたけど、傑作ですね。柄本明も素敵だし、清水美沙が輝いてた(たまに脳が吉田羊と間違って認識しそうになるバグが起
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エルヴィス(2022年製作の映画)

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大佐は実は悪くない、みたいな展開にいくのかと思いきや、がっつりギルティだった。トムハンクスに騙されかけた。この監督さんらしい(サブスクと相性良さそうなキャッチーさ)感じが苦手ではあるけど、おかげでさら>>続きを読む

プリシラ(2023年製作の映画)

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原作を読んでないのでなんとも言えないけど、映画は極力人生の浮き沈みのような展開を排していて、たまに激昂したりするけど激しい展開には至らない。終始ケイリー・スピーニーでもってるような印象で美術やセットも>>続きを読む

Winny(2023年製作の映画)

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この映画見終わった後の、ご本人映像が響く。

海がきこえる(1993年製作の映画)

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校門で初めて里枷子と杜崎が出会うシーンで、杜崎目線ではバッサリ松野が切られていて里枷子しか描かれておらず、逆に松野目線に切り替わると、里枷子を直視できず杜崎をみていて、そこに里枷子の顔が入ってくる感じ>>続きを読む

SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

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凝ってるし、大好きなB級感満載なんだけど(女性が5人で並んでるところなんか)、リアリズムに振り切っててワクワク感がなぜかない。

童年往事 時の流れ(1985年製作の映画)

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Time to dieの人たち
アハの両親、手紙に血や涙

Time to liveの人たち
アハ
規定体重に行かないガリガリの兄
芸術志向らしい牛乳好きの弟

どちらの時間にもいない認知症の祖母はさ
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劇場版 名探偵ホームズ デジタルリマスター版(1984年製作の映画)

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キャスケットを脱ぐと女の子
悪漢が叫ぶ「ママ〜」
ハドソンさんを描くアングルとか
ハドソンさんを悪漢たちが残して去った後にやってくる警官たちとか、警官意外にも群集の描き方とか
ラピュタ、カリオストロの
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役者(1948年製作の映画)

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リュシアンの話のはずが
「明日は二人だった」という名言とともに、いつも通りのラナ・マルコーニとのあれこれは、いつものサッシャであった。
そして、最後に父との思い出少々といった印象。冒頭の映像は本当に父
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トア(1949年製作の映画)

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「ある正直ものの人生」を観終わって外に出たら雨が降っていたので、そのままもう一本観るか、という話になって鑑賞(なんという贅沢な)。これも最後までとても巧みに展開するし、ギトリの公私混同というか私生活と>>続きを読む

ある正直者の人生(1953年製作の映画)

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これも最後まであきれず観れるし完成度高かった。弟の偶然の死から始まり終わりの手術痕からのラストもよい。
双子とか瓜二つとかギトリらしいモチーフ(二役も面白い、ミシェル・シモン!)をフルに使ってよくでき
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とらんぷ譚(1936年製作の映画)

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これまたカッコいいタイトルの入れ方だなあ、と思ってみてたら、なんとうたた寝してしまった(気持ちいい)。2回反復されつつ欲望(不正)から倒錯しつつ逃げてて、最後の下げが面白い。この声聴きながら寝るのたま>>続きを読む

王冠の真珠(1937年製作の映画)

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演劇っぽすぎるのかなんなのか、壮大な話に映像が追いついていないというか、頭がついて行きづらい。話の展開が雑!と思ってしまった。副詞だけで会話するところがさすがで許す!と思ってしまう。ドリュバックにあん>>続きを読む

デジレ(1937年製作の映画)

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中だるみもなく、晩年のように饒舌になりすぎず(あれはあれで大変好きですが)、よいバランスだし、見事な作品だった。

今回は衣装にも力が入っていたように思う。女主人と給仕の白と黒のコントラストも美しかっ
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祖国の人々(1915年製作の映画)

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ため息しか出ない。
どの作品みてもコメディとか言われつつ、滲み出てくる優雅さの根底にあるものはこれか。幼少期からの経験やら関係の太さを感じつつなんという分厚いバックグラウド。
まるで1910年代のワイ
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健康でさえあれば(1966年製作の映画)

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「不眠症」
本作の構成上、時間あたりの手数というかアイデアが少なめ。YOYOの次に撮った長編とのことだが少し綺麗すぎる構成で、ごちゃごちゃ感もなくシンプルな印象。本が逆さとか、同じページが戻るとか面白
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絶好調(1965年製作の映画)

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冒頭の月が消えていく映像が美しく、それに続く朝の光景が清々しい。対照的に鉄条網の中の息苦しさよ。テントから這い出てくる間の抜けた姿勢にエテックスらしい視線で見つけてきたな、という感じがした。ユーモアの>>続きを読む

幸福な結婚記念日(1962年製作の映画)

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短いなかに、ドタバタというより、スムーズで面白いエテックスらしい連鎖。観れてなかったやつが観れてよかった。ワインにLongueville pauillacの文字がみえたけど、美味しそう。

幸運を!(1935年製作の映画)

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35年の作品。鑑賞四作目。知られざるサッシャ・ギトリの世界へII@シネマヴェーラ渋谷のラインナップでは制作時期が古い方の作品だが、この時期の作品も良さげ。冒頭にbonne chanceを2回言ってた。>>続きを読む

カントナックの財宝(1950年製作の映画)

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49年の作品。オープニングのキャスト紹介はこの時期からなのかな。前半はまとまりなく進んでいるけど101分とやや長めなのは、その辺りが原因か。ギトリ氏が語りまくり。後半は面白い。未来に希望のない小さな村>>続きを読む

カドリーユ(1937年製作の映画)

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3作目はこちらを鑑賞。30年代はスタッフ紹介まだしてなかったんですね。観た順番のせいか、昨日観た『これで三度目』(41年)とセット同じだし、脚本もこちらの作品の変奏曲(しかも結婚が2回から3回に増えて>>続きを読む

これで三度目(1952年製作の映画)

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このオープニングのキャスト紹介は恒例なのですかね。バスから降りるスタッフを一気に早口で紹介していくところが紅の豚(ピッコロ社の一族を紹介していくシーン)を思い出した。今回も、全体にコメディというか優雅>>続きを読む