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冒頭のタイトル・クレジットのところで『Who were we?』と出てくる。これも大きくタイトルに入れておいてくれれば。
大竹しのぶが雨音を聞きながら気持ちよさそうにうたた寝。
次の場面で、白々とし>>続きを読む
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ジョナサン・グレイザー監督『関心領域』
第二次世界大戦下でありながらセントラルヒーティングを完備しプール付きの邸宅に住むドイツのナチ高級党員の一家。夫は有能な事務処理能力を有し、部下や上司の覚えもめ>>続きを読む
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葉が落ちきって寒々とした木々。晴天を仰ぎみる角度で歩く画角がオープニング。そこに主要なクレジットも出る。
話は公式サイトにあるように、自然豊かな土地にコロナの補助金目当ての小さな芸能プロダクションが>>続きを読む
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江戸を幻想の世界として描いている映画なので、たとえば主人公が食い詰めた浪人なのにいつも月代がきれいに剃られているなどというところも気にはならない。
ただ、裃を着た武士が刀を差したまま対座して碁の勝負を>>続きを読む
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レイナルド・マーカス・グリーン監督『ボブ・マーリー ONE LOVE』
冒頭、Get up,Stand up,Don't Give Up the Fight! から始まる音楽映画。
私はクラシック音>>続きを読む
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ジャック・リヴェット監督『パリでかくれんぼ 完全版』
このところハマってしまったJ・リヴェット監督作品。
今回の『ジャック・リヴェット特集』のチラシで、中条省平さんが「あらゆる細部が、純粋な映画の>>続きを読む
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塚本晋也監督『ほかげ』
太平洋戦争直後の日本。
前半は、趣里が密造酒と売春で生計を立てている焼け残った居酒屋の中。
映画の機材が小型化したとはいえ、こんな狭いなかで非常に激しいアクションをおさえたカ>>続きを読む
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阪本順治監督『せかいのおきく』
黒木華の姿や身のこなしに見とれてしまいました。
脚本が説明的でつや消し。
それはさておき、一般公開の映画で糞便がでてくる作品はパゾリーニとかにありましたが、『せかい>>続きを読む
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松井大悟監督『不死身ラヴァーズ』
「両思いになったら相手が消えてしまう」という宿命を負うという、よくわからん設定の話。よくわからん設定なのですが、本筋にはいる前、設定を説明するプロローグがスピード感>>続きを読む
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清原果耶の大ファンです。
本作品中、清原果耶のベスト・ショットは、電車のなかで台湾の若い男の子とイヤフォンを半分こしてミスチルを聞くところですかね。
いい顔。美しい。
ミスチルの曲はここでは流れず、画>>続きを読む
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ジャック・リヴェット監督『地に堕ちた愛 完全版』
同じ映画を二日続けて見た経験は、『フェリーニのカサノヴァ』『八月の鯨』以来三回目。
3時間近い作品の最初から最後まで、ワンカットずつ止めていってしゃ>>続きを読む
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アルベルト・ベヴィラクア監督『ラ・カリファ』。
モリコーネの音楽が有名な1970年制作の作品ですがこれまで日本では未公開だったそうです。
ロミー・シュナイダーの青みがかった灰色の目を堪能できる作品です>>続きを読む
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スティーヴン・アンティン監督『バーレスク』
2010年公開作品。
よこしまなキャラクターが登場しない、ハッピーな気分になるミュージカル。
クリスティーナ・アギレラ、かわいい系の顔だちからは想像もでき>>続きを読む
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竹内亮監督『劇場版 再会長江』
10年前に中国の長江をさかのぼるドキュメンタリーを制作していた竹内監督が、さらに源流をたどる旅に出る。10年間で変わった風景や、10年前に出会った人たちなど長江流域の>>続きを読む
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『異人たち』
オリジナルは大林宣彦監督『異人たちとの夏』……という意識で見たのですがこれは間違い。オリジナルは山田太一原作の小説『異人たちとの夏』です。
大林版では昔の東京の、まだ豊かにはなりきっ>>続きを読む
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ソフィア・コッポラ監督『プリシラ』
プレスリーとプリシラの出会いから破局までのあれやこれやのエピソードが、どれも意味や重みを排除して等質に表現される。
プレスリーと知り合ったばかりプリシラが床に寝そ>>続きを読む
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フリーヌル・パルマソン監督『ゴッドランド/GODLAND』
アイルランドについては全く何も知らなかったので見終えたあと百科事典で調べました。
1.33:1、角の丸い寸詰まりの画角は息が詰まる思いが>>続きを読む
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セリーヌ・ソン監督『パスト ライブス/再開』
ファーストシーン、バーのカウンターで男ふたりの間に女がひとり。
女は片方の男のほうに顔をむけ楽しげに会話を続けている。
ふたりは韓国人。おいてきぼりにさ>>続きを読む
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実にお恥ずかしい限りですが、完全に誤解していました。
チラシや予告をみると、主人公の夫婦は妻がセレブな精神分析医で夫はオペラ作曲家。妻は長身色白のアン・ハサウェイで夫が軟骨無形成症の俳優ピーター・ディ>>続きを読む
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マヒトゥ・ザ・ピーポ監督『i ai』アイアイ。
舞台のほとんどが神戸新開地のパルシネマ前の坂道と明石。
地元のバンドの、ちょっとイカレたリーダーを慕う若者たち。みんな「おれはバカだからわかんねえ!」>>続きを読む
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クリストファー・ノーラン監督『オッペンハイマー』
原爆の父と呼ばれた天才物理学者の脳裏に走る幻影から始まる。
素粒子が飛び交い星が誕生する宇宙創成の瞬間から、自らが生み出した原爆が放つ強烈な光と音。>>続きを読む
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井上淳一監督『青春ジャック 止められるか、俺たちを2』
アナーキーな映画監督、故・若松孝二監督のもとに集まる若者たちの物語。
冒頭近く、自転車に乗りながら「♪完全無欠のセールスマン」などと歌いなが>>続きを読む
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フレディ・マーキュリーについて、当時の映像と関係者へのインタビューで構成された50分ほどのドキュメンタリー。
当たり前ですが当時を知る関係者はみな70歳超。みな語り口調がとても穏やかで、また見てくれ>>続きを読む
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ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督『デューン 砂の惑星PART2』
前作を見ていなくても十分にわかるように作られていますから心配は無用。自慢じゃないが私も前作見ていません。
また料金は高くなるでしょうが、同じ>>続きを読む
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イ・ソルヒ監督『ビニールハウス』
畑のビニールハウスで暮らす女性が介護の仕事中、誤って老女を死なせてしまう。
息子との生活を夢見る女性は、ことが明るみにでないよう事実を隠し通せるか……
予告編をみ>>続きを読む
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私は怖いもの、痛そうなものは超嫌いなので近寄らないようにしている。
予告編を見たところはこの作品、怖くて痛そうだったので見るかどうかさんざん迷った。
見てよかったですわ。
先日見た『52ヘルツのクジ>>続きを読む
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作られなかった作品の予告編という体の20分の短編映画。死を間近にしたゴダールの声も聞けます。病気のせいでけっこうしんどそうな声ですが、映画への愛を語っています。
カット数は全編で30カットくらいかな>>続きを読む
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成島出監督『52ヘルツのクジラたち』
凄惨な過去をもつ若い女性を演じる女優といったら杉咲花。
「家族の呪い」がテーマの本作でも、特に毒母の支配下にあったころの主人公の寄る辺なさや心細さは出色。
杉咲>>続きを読む
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白羽弥仁監督『フィリピンパブ嬢の社会学』
修士論文のための調査がこうじてフィリピンパブ嬢と結婚するに至った人の実話。
主人公のおデブな大学院生のキャラがなんともよい。
ドーナツ屋さんのバイトで稼い>>続きを読む
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マシュー・ヴォーン監督『ARGYLLE アーガイル』
CGを駆使して俳優をワイヤーで吊りまくっているような映画はあまり見ないのですが、『アーガイル』は映画館で予告編を見て面白そうだなあ、と思った作品>>続きを読む
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ジュスティーヌ・トリエ監督『落下の解剖学』
作家を妻に持つ作家志望の男が雪の山荘の屋根裏から転落死する。
妻に疑いがかけられ裁判に。
舞台はフランスのグルノーブル。
主人公のドイツ人の妻はロンドン>>続きを読む
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アンドレイ・タルコフスキー監督『ノスタルジア』
1983年の作品が修復され鮮やかな画面に。
ソ連の詩人がイタリア人の女性通訳とともにイタリアの温泉地を訪れる。
この女性通訳の豊かに波打つ金髪の美しさ>>続きを読む
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バス・ドゥヴォス監督『ゴースト・トロピック』
冒頭、集合住宅のリビングとおぼしき部屋。ゆっくりと日が暮れていく。
オフィス掃除を仕事とするおばさん。
仕事を終えた帰りの地下鉄で寝過ごしてしまい、寒>>続きを読む
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アリ・アスター監督『ボーはおそれている』
3時間におよぶノンストップの悪夢。
映画は実にいろいろな体験をさせてくれる。
この映画の世界についてはいろいろと好きに考えればいいのですが、私は夢野久作の小説>>続きを読む
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バス・ドゥヴォス監督『Here』。
かなり殺風景なヨーロッパの都市で生き辛そうに生活する主人公の男。
あまりいいこともなさそうな日々だが、濃い緑と温かいスープが幸せの源。
主人公と苔の専門家の中国人女>>続きを読む
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・エリセ監督『瞳をとじて』
以前にシネコンで映画を見たあとのロビーでおっさんが「まもなく上映する映画」の予告をエンドレスで流しているモニターに見入っていた。
私も並んで予告を見た。
予告でわかる場合も>>続きを読む