あさんの映画レビュー・感想・評価

あ

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Mommy/マミー(2014年製作の映画)

3.5

架空の物語としながら、今もどこかで起きている母子の問題を切り取った作品で問題をグサグサと刺してくれる作品。ずっと辛くて、テーマに沿ったこの苦しさがすごい……そして25歳でこの作品を手掛けた才能が凄すぎ>>続きを読む

八つ墓村(1977年製作の映画)

3.2

山崎努の存在感が抜群。32人斬りのシーンが狂気で圧巻。
金田一シリーズと言えど、あまり本編で関わってこない。どんな推察をしてたのかもっと知りたかった。寅さんっぽいけど金田一は合っててさすがだなぁと。
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Winny(2023年製作の映画)

3.3

確かにWinnyが犯罪を生み出してしまったことは事実だし、悪用した人は裁かれるべき。開発者の金子勇に問題はないように見えるが、だからといって完全に彼を擁護するのも違う気もして複雑。
知的好奇心ならなん
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ピエロがお前を嘲笑う(2014年製作の映画)

2.9

裏切りの裏切りを狙いすぎて、冗長になってしまった感じが否めない……
マリは何をしたかったんだろう?精神分析的に多重人格が実は演技でした、はよくあるネタなのでそれも気になってしまった……
MRXもしょぼ
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インシディアス(2010年製作の映画)

3.2

幽体離脱だけはしたくないと思える作品……ホラーあるある詰め込みながらで、前半新鮮味にかけるが後半が急におもしろくなるので、ラストが良い印象でなんとなくいい作品みた、みたいな気持ちになっちゃう。幽体離脱>>続きを読む

少年の君(2019年製作の映画)

4.6

好きになった人は、少しだけ自分とは違う世界の人。ただそれだけなのに、それだけのために……あまりにも美しい2人の関係に言葉が出てこない(形容したくないほど)

いじめ問題を主眼にしたというより印象として
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.9

光あるところに影あり。

言われてるほど難解な人物関係やストーリーではなかったが、後半やや長尺だなと感じさせる構成で少し辛かった……どこにハイライトを持っていきたかったのかが散ってしまった印象。ただ爆
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アインシュタインと原爆(2024年製作の映画)

-

オッペンハイマーのために予習……と言いたいところだが、あまり被りはなさそう。
実際の音源や映像を使いながらアインシュタインの平和主義的な立ち位置を見せる。

自分の理論が兵器になったあたり、もう少し深
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ハッチング―孵化―(2022年製作の映画)

3.7

クリーチャーはティンヤの写鏡。全ての抑圧された感情の捌け口が移っていって、最後には……というオチもティンヤが報われた気がしてしまう
最初は一見陳腐に見えるクリーチャーだが、ティンヤの心だと思えるとメタ
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.8

家族の物語をベースに、黒人がどのように見られているかが描かれていく皮肉たっぷりな話題作
可能性という言葉が出てくるのは〜のくだりが凄く印象的で良かったな

ラストも「こういうのがいいんだろう?」という
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かもめ食堂(2005年製作の映画)

3.0

特に大きな出来事は起きないで、淡々と日常が進むなかで、人との縁や出会いがあり……というお話。
フィンランドという国で日本人がここにこんなに集まるのがちょっとおもしろいけど、軽やかな雰囲気が画面の色合い
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レディ・バード(2017年製作の映画)

3.3

自分勝手でわがままになりがちな思春期。母との確執や上手くいかない関係性がリアルだった。
レディバードに共感できるところと、普遍的にみんなが持っていそうな部分とをバランスよくいれていた感じ
ラストのサク
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梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

4.5

展開やストーリーは王道ながら、演出や演技の素晴らしさに唸る仕上がり。素晴らしかった。

卑しい者は見ないふりをしていればいい

本当にそれでいいのか?を現代問題として突きつけてくる傑作。光や音の研ぎ澄
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アンディ・マリー: 再起までの道(2019年製作の映画)

3.3

何度だって戻ってくる。
たとえどんな結末が来ようと。どんな困難が待ち受けていようと。そこが居場所だから。
そう感じさせられた。マレーは当時遅咲きながら凄いプレーヤーでみんなの憧れの的だった。

そんな
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日の名残り(1993年製作の映画)

3.6

お互いに本音を言えなさすぎる奥手2人の恋愛模様。
ラスト、娘の朗報で一緒に働けなくなった切なさがじわじわと後を引いて、二度と会えない2人の最後が侘しい。

カズオ・イシグロの小説らしい淡々とした語り口
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

3.5

3人の力関係がジャンケンのように入れ替わりたち変わっていく様が見事。
女の強かさや弱さがリアリティーをもって描かれていて、共感性が凄く高かったのが好印象。
背中越しに廊下を歩くシーンが印象的に切り取ら
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.5

な、なんだこれは……理解できない悔しい……体力と気力を根こそぎ持ってかれた
展開の読めなささが凄い

もう一度見て理解できるかと言うとたぶん無理なんじゃないかなと思うアリアスター監督の脳内。ぶちまけら
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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.5

『沈黙は悪くない』
ショーンの言葉がじわじわと染み渡る

構成やストーリーがシンプルだからこそ、アイリン、ショーン、コットのひとつひとつの些細な心遣いや言葉が浮き彫りになって、それが宝物のようにきらめ
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ダーク・アンド・ウィケッド(2020年製作の映画)

2.7

このレビューはネタバレを含みます

そして誰もいなくなったというオチが良いのかはさておき、怖がらせようとする演出がJホラー感がある
母親の指ざく切りやヤギの大量死は見てられなかったな……ずーっと不穏で誰も救われないのが一貫していた

こどもしょくどう(2017年製作の映画)

2.8

子供の生活に優劣をつけるのは良くないよねと思いつつ、
タカシより下かもよ!とか
あの子たち臭かったねとタカシが言うシーンは現実を突きつけられて良かった
何もせずに見ているだけでいいのか?を突きつける作
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アンダーグラウンド(1995年製作の映画)

3.6

ラスト10分くらいの演出がめちゃくちゃに良かった。楽園が切り離されていく…そして吃音がなくなったイヴァンが話す言葉がきっとこの国を知っている・あるいは当事者には突き刺さる

それまではユーゴスラビアの
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黄龍の村(2021年製作の映画)

2.5

やはりコメディーとホラーって表裏一体なんだなと

ありきたりな入り口からネタぶち込みでB級感を楽しむ作品
Netflixで1位なのがだいぶ不思議(なんだこれ?となる人には絶対刺さらない…)

おしゃれ泥棒(1966年製作の映画)

4.0

無人島に1つ持っていくならなんの映画って言われたらこれを挙げる
小さい時に見てカラカラと悪いながら見た記憶が凄くあって、
贋作家の愛娘のオードリーの、軽快な愛らしさも含めてだけど印象的だった

小学生
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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

3.1

評価が高すぎる気がするけど、"なんとも言えない感じ"をちゃんと描き出せるのはすごい……
久々会った友人とどうにもはまらないなという会話と間のとり方と……人間の関係って切ない

冒頭の奥さんの『あなたは
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.2

すべてが圧倒的。ファンタジックな世界観からリアルになっていく。ぼけてたレンズがくっきりピントがあっていく感じが、キャラクターと合っていて気持ち良い

ベラの目線を通して改めてこの世界を知っていくまさに
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恋する惑星 4Kレストア版(1994年製作の映画)

3.7

第1部が霞むほどの第2部の出来の良さにほとんどの人が圧倒されるってすごい

女々しさの表現が村上春樹っぽいと言われたら確かに…モウのほうは理解できないという意味で不思議な青年だなぁと笑えた
金髪の謎の
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シャイニング(1980年製作の映画)

3.5

構成のイントロを『interview』としたのが秀逸

幸薄そうな奥さんが可哀想ではあるものの、なぜか少し嫌悪感を抱かせるのは終始主体性がなくておびえているからか?

シーン自体に怖さがなくても音楽で
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ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!(2007年製作の映画)

4.1

なにこれめちゃおもしろい!!

テンポ感が心地よくて笑けるところもたくさんあって、ツッコミどころも満載。
キャラクターも最高に良くて、バディものとしても良くできてる!

カーチェイスなんてないし、乗り
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息子のまなざし(2002年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

被害者の遺族である父親の目線や考えも、それを知らない加害者の少年も、リアルだなぁという印象

最初はカメラも寄りだし、オリヴィエの奇怪な行動(ストーカーみたい)に気味悪さと怖さを覚えて、これをずっと見
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ブラック・スワン(2010年製作の映画)

3.0

パーフェクトブルーへの意識をめちゃくちゃ感じる作品
バレエの演技にもっと説得力が欲しかった


個人的には「セッション」の方が狂ってく感じが加速度的に見られて良かったからもったいない気がする…

枯れ葉(2023年製作の映画)

3.3

ここまで呆れるくらいのアホっぽさがある(どこまでいっても断ち切れないところや大事なものを無くしたり、大切なタイミングを逃したり……)男性に、何かあるかもと惹かれるのが人間らしくて少し笑ってしまった。絶>>続きを読む

ユンヒへ(2019年製作の映画)

3.8

語れないことを、作品の中でも敢えて語らず革新をつかない演出が全体に染み渡って心地よい……
韓国でも小樽でも銀世界の美

バーでのシーンが印象的で、ユンヒは1人で無い思い出を語り出したり、ジュンは隠した
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ヒットマンズ・レクイエム(2008年製作の映画)

3.8

全ての伏線がいやらしくなくきちんと回収されていて、伏線回収に心地良さを覚えるタイプではないが、あっぱれな構成だったなと感じた
人殺しが子供殺しだけは許せない(許してはならない)というのは謎だが、
ケン
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

冒頭の白骨死体がどうなるのか、場面が移り代わってからは時代も変わり、画面も暗く穏やかに進んでいく。
2人が追われ出してからああ、なるほどと最初のことを想起させ、最後に死ぬ場面を選ばない切り方が潔くて良
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

2.6

このレビューはネタバレを含みます

個人的にはあまりおもしろいと思えなかった……
子供にもわかるような描写やセリフにしてるところと、とはいえ大人にしか分からんだろうという複雑な人物関係や言葉に、どこを狙いに定めているのかが分からず曖昧に
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ぼくのエリ 200歳の少女(2008年製作の映画)

3.5

画面や音の拾い方が美しい
邦題のダサさが内容にミスマッチなのが残念すぎる……
北欧独特の空気感と流れが淡々と静かで美しい
やや間延び感もあったが、とにかく主人公オスカーが綺麗 鼻水を垂らしてるのも良き
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