010101010101010さんの映画レビュー・感想・評価

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パラレル・マザーズ(2021年製作の映画)

3.1

隠し通されそうな「歴史」に、自分ごととして抗おうとすること(祖父母をめぐる話)と、
「知らなかったこと」にして隠し通そうかどうか葛藤すること(自らの子供をめぐる話)とが交差する。

女性たち(およびセ
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海辺の恋⼈(2023年製作の映画)

3.5

思いがけず、泣いてしまった…。
脚本が、いささかベタだけど、実にいい。
顔のクローズアップや、景色を撮っているのもエモかった。

主人公の女性がとても魅力的に撮られていたと思う。
性格がカラッとしてい
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冥界婚(2018年製作の映画)

4.4

途轍もない衝撃作。ぶったまげた。
まさに聖と俗が同居した、これぞ「藝能」というものの迫真の姿が捉えられている。

ギャン泣きあり、笑いあり、神懸かりあり(痙攣、跳躍、頷き、笹、米…)、迫真の歌唱(演劇
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あのこと(2021年製作の映画)

3.3

観ていて、生理的に苦しくなる…。
誰にも頼れない彼女の孤独感…、差し迫るタイムリミット…。

青春墓場(2021年製作の映画)

3.4

廊下の陽炎(と蝉の声、アパートの赤児の鳴き声)。固定カメラ。
暴力は描かれるが、セックスは描かれない。
演劇と漫画業界のパワハラ。

二つの話が交差する。
この順番で語られるからこそ、ドッと重く、切な
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

3.7

エリセ、82歳、31年ぶりの長編映画。
なぜ今、これを撮りたいと思い立ったのか。
なぜ、かくも長い間、撮らなかったのか。
(エリセといえば、つい『みつばち』と『エル・スール』が浮かぶが、いやいや、むろ
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ジャン=リュック・ゴダール/遺言 奇妙な戦争(2023年製作の映画)

3.0

ここのところ、『アワー・ミュージック』と『ヒア・アンド・ゼア』についてしばしば考えることがある。(パレスチナのことが激化してからのこと…)。
この『予告編』映画に、この二作が影を落としていることに、や
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グロリアス 世界を動かした女たち(2019年製作の映画)

3.5

「The Glorias」って、タイトルがカッコ良すぎる。
Gloriaさんを複数形で並べることで、彼女の内的・心理的な部分(主に葛藤の部分かな…)を多角的に見せていく、という演出は、好みが分かれそう
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.2

こりゃ『八つ墓村』のヴァリエーションじゃねぇか、と思ったら、参考にしたとのこと。
しかし薄暗い因習村モノって、見ちゃいけないものに触れているようなゾクゾクする魅力はあるんだけど、それをエンタメ的に「消
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ジェロニモ(1993年製作の映画)

3.0

この映画を観ていて、合衆国のあまりの恥知らずの行為に、現代のいくつかの動きを想起する。
パレスチナの人々を隔離、殲滅しようとするイスラエル…、また、沖縄を昔から搾取したり捨て駒にしてきて、今現在もその
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雲の上団五郎一座(1962年製作の映画)

3.5

日本映画の宝のひとつ。
フランキー堺は脂がのりきっているし、エノケンの姿は拝めるだけでありがたいし、三木のり平と八波むと志のコンビは存在だけで笑けてくる。寝込んじゃった社長の喋り方もいちいち面白い。
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メロスたち(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

・こんな「作品」に結実するなんてまったく予期していなかったであろう。小さな分校の演劇同好会(役者3人、照明1人)の活動のごく初期から、図らずも撮り始められ、やがて演劇作品の中にまでメタに入り込み、そし>>続きを読む

走れ!走れ走れメロス(2022年製作の映画)

3.5

まさか、知りもしない高校の校歌に、泣かされてしまうとは…笑

コロナ禍。
演劇と人生。
走れメロス。
島根の田舎から下北沢へ。
校歌。

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

男女の愛が世界を救う、という相変わらずの図式(個人的には、これを小室哲哉図式と呼んでいる)。
その割に、男女の惹かれあう想いの強さと、そこにいたる過程の描かれ方がチグハグに感じられた。思わず「薄っす(
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隠し砦の三悪人(1958年製作の映画)

3.5

三度目の鑑賞。
演技、演出、脚本、舞台美術、撮影、ロケーション、どこをとっても第一で、まるで飽きさせることのない迫力。
三船敏郎も脂が乗りきっている。後半、疾走する馬に乗りながら片手で女性を引き上げて
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

3.5

川をのぼってくる貨物船。
川をのぼって運ばれてくる牛。
闇の中の灯りがめっぽうよい。
どろんこの地面とカーペット。そして犬。
音が、状況を、情景を奥行きをもって描いてくれる。

ケリー・ライカート監督
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ウェンディ&ルーシー(2008年製作の映画)

3.3

鉄道の直線が斜めに走るオープニングがかっちょいい。
中断されたロードムービー。
何ともやるせなくなってしまう内容なのだが、何故か飽きずに見れてしまうのは、ミシェル・ウィリアムズの瑞々しさと、あの警備の
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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

3.3

まず、アメリカの温泉がめっちゃいい。最高。行ってみたい。
これを見れただけでもいいくらい!笑

親密な間柄のようでいて、妙な緊張感…、ちょっとしたきっかけで今にも均衡が崩れそうな危うさ…、それを決して
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シアトリカル 唐十郎と劇団唐組の記録(2007年製作の映画)

2.5

唐十郎という人の過剰さって、あくまでも演じられたものであって(あるいは演じることによって手にされたものなのだと理解できて)、今の時代からすると逆に小さくまとまって見えてしまうところもあり、ちょっと残念>>続きを読む

ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

3.5

俳優陣の演技が全員、凄まじく気合入ってた。
特に二宮和也の声は、どこから出てんねん、、、というほどで驚嘆。どれだけの準備をしてきて、どれだけの想いで挑んだのだろう、、
嗚咽する北川景子の姿にも驚かされ
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放送不可能(2023年製作の映画)

3.0

これを「放送不可能」とか、日本のメディアはどんだけヘタレなんだよ、と思ってしまう。
というか、まぁ、田原総一郎の演出の妙ですよね。

小泉氏の主張は、一にも二にも、自民党・総裁が変われば全部変わるのに
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土を喰らう十二ヵ月(2022年製作の映画)

3.0

飯がうまそう。

田舎暮らしにロマンを抱く方々にとても心地よく響くような内容、演出であり、つまり徹底的にノイズは排除されている。
不快指数ゼロの、丁寧な田舎暮らし。

生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.3

ピョンピョン跳ねるウサギに、うわぁ〜、出てきた〜!!と、妻と一緒に大興奮!!!笑

オリジナルがいかに「直接的」(時にショッキングなほど…)で、何度も何度も観客の心に訴えかけるように出来ているのかがよ
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彼女たちの革命前夜(2019年製作の映画)

3.2

原題は『不正行為』。
だが、邦題の『彼女たちの革命前夜』だと、そこには女性解放運動だけではない、もう一つの「革命」も反映されている。
ゆえに、邦題の方がいいように感じられた、非常に珍しい例。

その「
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三姉妹(2020年製作の映画)

3.0

まさかの家父長制x宗教二世のつらみの映画だった。

ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)

3.2

20代くらいに観たら、もっと強烈に刺さっていたかも。

すれ違いも切ない。
後半、いろんな世界を旅している映像がグッときた。27歳!

クレッシェンド 音楽の架け橋(2019年製作の映画)

3.0

バレンボイムがつくった、イスラエル・パレスチナの若者たちの混合楽団の実話を元にした映画、とのことだが、どこまでが実話なんだろうね。本当に破綻しちゃったのか。(それも、SNSかメッセンジャーアプリで…?>>続きを読む

覗かれた不倫妻 主人の目の前で(1999年製作の映画)

3.0

気合の入ったピンク・サスペンス・ホラー映画。
クローズアップや低い位置からの奥行きのあるショットなどが好み。

最後、河原での絡みのシーンはいいなぁ。

不倫する人妻 眩暈(2002年製作の映画)

3.0

佐野和宏という男のかっちょよさ。

それなりに生きた人間にはペーソスが流れている。男にも女にも。

自分の本当の気持ちを知ることは実は難しい。自分が本当に望んでいるのは何なのか。
身体を重ねるのは簡単
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カオス・ウォーキング(2021年製作の映画)

2.0

ひっどい映画だった

SFって、文明批評なり哲学的・存在論的な問いがないと…

マッツは好きだし、設定もちょっと面白そうだったから見たけど、「教科書通りに撮られた映画」って感じで、暇つぶしにしかならん
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

3.0

タランティーノだなぁ…苦笑
唐突に恐怖映画に変貌して、大爆笑だったのだが、まぁ、安定の品のなさ、むちゃくちゃさだった。

実在の事件が下地にあるようだが、こういう形で大胆にそれを改変してしまうの、どう
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