Eriko

もっと超越した所へ。のErikoのレビュー・感想・評価

もっと超越した所へ。(2022年製作の映画)
3.8
女全員が「自立している女」っていうところにリアリティを感じた。
(みんな根性と信念をしっかり持っていて、そこにも共感した)

経済的、そして精神的に常に人に頼る必要がなく、ベース1人で楽しく生きられるからこそ、本能的に惹かれたりワクワクを感じたりしないとわざわざ付き合わないんだよね。

心の奥底で、恋愛を「生活と結びつく関係作り」というより、生活に+αの彩りを与えてくれる「いちエンタメ」として捉えている。

しかし、分かりやすく面白くて楽しい男は、結果自分の聖域である生活を脅かしてくる地雷で元も子もなかったりする笑 

前に、「自分の弱みを克服しないと、同じような課題が形を変えて人生で何度も降りかかってくる」的な話を聞いたことあるけど、それはまじでそうだし、この映画の女たちも自分の弱みを克服できず同じようなクズ男にハマり続けてるのが面白かった。

まあ、割と極端に描かれてたけど…「こういう男いる〜」っていうあるあるが詰め込まれてて色々蘇りました。
「これ以上話しても地雷踏みそうだし怖いからとにかく話さないでおこう」みたいな男とか会ったことある人沢山いるんじゃない?

相手の地雷なんて分からないし、踏むのはしょうがない。優しさ故のダンマリなんだろうけど、諦めず相手を想像しようとする姿勢だけは持っておいてほしいな〜と思うよね…甲斐性プリーズ。

(久しぶりにミニシアター以外で映画観たけど、セリフが説明がましくてとにかく分かりやすかった笑)

▼ 若干ネタバレありです▼





そんなあるあるをとにかく分かりやすく描いた映画は、ぶっ飛んだ装飾に彩られながらも、これまた分かりやすい終焉を迎えるんだけど、個人的にはそれで良かったの??という気持ち…モラハラとかDVとか受けてる人にはあんまり勧めたくないです。

あいつらは絶対報われちゃダメだし、あれじゃ女が幸せになれないよ…そして、映画館を出る時に、この映画を観たであろう後ろにいたカップルの男がマンスプレイニングしていて呆れました笑

私だったら、次の女を口説いてるダメ男達のところに4人で駆けつけて被害者を増やさないようにめちゃくちゃ食い止めて、「私たちの人生、あいつらがいなくても十分楽しいじゃん!!」みたいなラストにしちゃうと思う笑笑

まあでも演劇っぽいセットの使い方とか、ラストへのエネルギッシュな疾走は普通に鳥肌モノだった。
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