いはん

デューン 砂の惑星PART2のいはんのレビュー・感想・評価

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
4.4
“Power over spicy is power over all.”

救世主に仕立て上げられていくポール。力というのは所属が曖昧である。自分の中から湧き出き出るものなのか、周りから押し寄せてくるものか。反救世主的主義を貫きたくても、背負うものが徐々に増えていくポールには、もう救世主の名を背に民を引き連れて進むしか道が残されていない。

持ち上げられた者の末路は、決まっているように思う。諸行無常に従って、後に残されたのは堕ちていく道のみ。でも、その狭き道のみが民を救えると知った王は、進む以外の選択肢がない。

一部を観た時の感動を今でも覚えている。帰り道に全身が火照て、口角が無意識に上がってしまっていた。3年後の今、ドゥニヴィルヌーヴは文句を言わせない続編を私たちに提供してくれた。一映画ファンとして、幸福極まらない。
いはん

いはん