かなむパパ

デューン 砂の惑星PART2のかなむパパのレビュー・感想・評価

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
4.4
序章
ドゥニ監督、ブレードランナー世代にも関わらず、全くハマらなかった僕ではあるが、2049には感銘させられた。目に見えるだけではない、その先に想像力をかきたてられる未来の世界観。
そのドゥニ監督の元、莫大な制作費をかけて作られたデューン。圧倒的なスケールと壮大な世界観…。ましてやPart2、Part3まで制作されるだとぉ…。名匠ドゥニが、SF小説の名作…壮大な叙事詩を最高の技術で映像化。現代のスターウォーズ…いや2001年宇宙の旅になり得ると期待してしまう。

世界観の違い
実は、Part 1、あまり好きになれなかった(好きだけど物足りない?)。
世界観の違い…デューンは砂の惑星の話。だから舞台は砂漠である。これはアバター2の時も感じたのだが、いかに最高の技術をもとに、圧倒的なスケールで映像化したとて…所詮砂漠の戦争である(アバター2は、所詮海を舞台のエイリアンと人間の戦争)。
若い頃(10代)、ハヤカワ文庫等で読み漁った数々の名作SF小説。頭の中で妄想するそれらの世界観は、どんどん、そして勝手に膨れ上がったものである(みんなそうだとは思う)。そんな自分の世界観とは…どこか違う。砂漠(海)が舞台なのだから仕方ないし、これ以上ない映像なのは分かるけど…。
うまく言えないけど、宇宙観が不足してる…。だって自分達のいる銀河だけでも、端から端に光が到達するのに20万年近くかかるんだぜ。宇宙にはそんな銀河系みたいな銀河が数千億(!)もあるんだぜ!(もちろん自分なんかじゃ想像することすら無理だけど)もっともっと壮大で想像を遥かに上回る宇宙観が欲しかった…。ドゥニだけに…。

ティモシー・シャラメ
カッコいいんだけど…やはり線が細い。どうしても、君の名前で…の印象が強くて好きになれない。…イメージとして、羽生結弦のような中性的なのがなぁ…宇宙を守れんのか、って思ってしまう。考えが古いんだろうな…宇宙なんだから、強さの基準、違うか…。
それに、Part 1に比べたら、次第にたくましくなっていく様は感じられましたし…。


やはり、3時間近くの超大作、しかも(予定としては)3部作とはいえ、壮大な原作からしたら、どうしても、はしょってしまう部分はあると思う(いきなり、母さん偉くなって…みたいな)。
とは言え、気になったのはそれぐらいかな。
僕からしたら、珍しく長文になってしまったが…なんだかんだ言っても、現時点におけるSF映画の中では、最高傑作である事は間違いないよね。(好きなのは、2049やザ・クリエイターの方が僕はタイプ)。
Part 1をもう一度観て、再度Part 2を観に行く…そしたらもっと深掘り出来る、奥が深い映画のような気がしてきた…。