ニック

ラーゲリより愛を込めてのニックのレビュー・感想・評価

ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)
4.3
実話。
戦後のソ連の動向は色々とあるが、ある意味でラーゲリが一番辛辣だ。
映画鑑賞後に山本幡男を調べに調べ、息子さんが立教の名誉教授になっててそちらのサイトも拝見した。

役者達が凄まじい。二宮は戦争物となると一級品で無双する演技。安田顕、松坂桃李、桐谷健太も凄い。モジミの凛とした演技も良かった。
観てて戦場のピアニスト的な怖さもあり、赤の運動や日本人の上官の悪さとか、人の本質を揺さぶってくるシーンには怖くもなる。しかしそこで何があっても曲げない山本幡男の姿が胸を打つ。
命懸けで平気な顔して正しさを守る姿はライフイズビューティフルみたいでもあり、戦争映画に共通する正義があった。
主題歌のsoranjiにもやられた。

まさに涙腺破壊映画。
戦後10年過ぎても帰れない。酷い歴史の中で亡くなった幡男。でも命をかけて仲間が守った遺書。
ネットで何度も読み返した。
子供達に宛てた手紙は中学の教科書に載せて欲しい。
娘には見せなくてはならない映画。
ニック

ニック