Yukiko

デリシュ!のYukikoのレビュー・感想・評価

デリシュ!(2021年製作の映画)
5.0
2023年8月29日
『デリシュ!』  2021年フランス・ベルギー製作
監督、エリック・ベナール。

1789年、革命直前のフランス。
宮廷料理人のマンスロン(グレゴリー・ガドゥボア)は、
公爵(バンジャマン・ラベルネ)の食事会に、
じゃが芋を使った創作料理「デリシュ」を使ったことから、
貴族たちの反感を買う。
公爵はマンスロンを解任し、マンスロンは息子と共に、郊外の
実家に戻る。
失意の日々を送っていたある日、マンスロンに料理を学びたい
と、ルイーズ(イザベル・カレ)という女性が訪れる。


フランス料理の歴史を知ることができて、最高です♡
この監督さんが、フランスのアイデンティティは何かと探し、
それがこの映画を作るきっかけになったそうです。

映画に描かれている、ちょっとした疑問をネットで検索
していると、知らなかったことをいっぱい知ることとなった。

フランス革命の後に、食の平等、身分の平等、職の平等と
なった!

映画のストーリーもよく出来ていた。
俳優も適役で、よく演じていた。
映像がとてもきれい。

とにかくおもしろく、勉強になった。
超おすすめ映画です!


フランス料理の歴史を知ることができる映画。
・18世紀、料理人は料理を「複製」する事が求められ、映画で
 マンスロンが「創作料理」を作って提供した事は、不服従の
 罪になる。
・更に、じゃが芋を料理に使ったことは、その時代、
 じゃが芋は ハンセン病などの病気をもたらすものと、
 教会によって断定 されていた。
 じゃが芋は食用ではなかった。
 その100年後から食用として認められるようになった。
・トリュフは悪魔の産物と考えられていた。
 じゃが芋やトリュフは地中の物だから。
 空中の物が・・・飛んでる鳥だとか・・・が最良。
 牛も鳥より劣る。
 (「デリッシュ!」ホームページより抜粋)

・その時代、宮廷料理は進歩したが、フランス庶民の間には
 ギルド制というのがあり(職能組合)、それ故に
 なかなか料理が発展しなかった。
 が、フランス革命により料理ギルドが解体された。

・素晴らしい 料理を作る技能を持つ使用人たちを残して
 貴族が逃れた事で、その後のフランスでレストランが
 普通のものとなった。 (この項、Wikipediaより抜粋)

・レストランの元祖は、1765年、ブーランジェという人物が
 パリに居酒屋を開く。
 肉や野菜を煮込んだブイヨンを、「元気を回復させる」
 という意味のラテン語である「レストラン」と名付けて
 売り出し、羊の足をホワイトソースで煮込んで出した。
 (この項、「西洋料理の歴史」というページから抜粋)

「デリシュ」の作り方が、映画『デリシュ!』のホームページ
に載っていた。
トリュフの代用野菜も掲載されていたよ。
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