ヘイヘイ

BLUE GIANTのヘイヘイのレビュー・感想・評価

BLUE GIANT(2023年製作の映画)
4.5
「お前の音なぁ、青くなってきている。
どんどん青くなってきている。」


原作漫画の大ファン!!
いやぁ〜、まさに極値で”溶ける”映画でした。

興奮冷めやらぬ原作ファンとしての感想は、「映画には映画の良さ、漫画には漫画の良さがある」です!(語彙力よ、どこいった…)

公開2日目にTOHOシネマズ日本橋(Dolby ATMOS)でみたのですが、9割5分埋まった客席が明転した瞬間、「あぁ〜よかった!」ていう声があちらこちらから聞こえてきました🥺
涙ぐむおじさま達が複数いたのも印象的。
(そういう自分も正直うるうるしていた)

おそらく観た人みなが思うであろう言いたいこともあるけれど、自分はまず、映画館でみれてよかった💡と。

〈事前情報として〉
無印BLUE GIANTは10巻あるので、どうやってコレ2時間にまとめるのかなぁ?と思ってましたが、主人公:宮本大の学生時代を描いた1-4巻までの内容はほぼ省略する、という大胆な脚色。その削られた分は、原作でもアツいエピソードに注力してました。

なので原作読んでない方は、これから読むことでBLUE GIANTの物語をさらに補完できるし、読んでる方はそれを踏まえた上であのエピソードを大画面、音楽付きで観ることができます。漫画には、胸が熱くなるエピソードがたくさんあるので、ぜひとも読んでほしいなぁと。ほんとに良いのでオススメです✨

一旦、漫画についてだけ書きます。
※映画、漫画の結末等のネタバレなし












そもそも原作は、たまたまJAZZと出会った少年がその世界に魅せられ、ひたすらに世界一のJAZZプレーヤーになることを目指し、努力するお話。

その中で、色んな人達との出会いがあって、挫折し、恋をして、そして何があっても毎日河原でサックスを吹き続ける。(←この部分が映画にはない要素。)

何者でもない自分が”何か”になろうとする物語。その一方、同時に描かれるのは、その”何か”にはなれなかった人達なんですよね。この対比がグッときます🥺

大の師匠の言葉で「待っても待っても咲かねんだわ。待てど暮らせど咲かないモノに理由を求めた。そして固く閉ざして、枯れた。」
「お前はずっとジャズを好きでいろよ。」
という台詞があるんですが
音楽でもなんでも、一流で食っていけるのはほんの一握り。自分とJAZZだけをまっすぐに信じる宮本大に想いが託されていく。
読みながらアツくなります。

ここから先は、映画の本筋についてネタバレありです↓↓これから観る方はスルーで!
























大体原作通りだったわけですが、まさか最後の最後に変えてくるとは…

原作での病室で解散を決断する場面も良いけど、この映画の改変はアツすぎるよ…

これは、原作観てるからこそのサプライズでした✨

そして、個人的にとっても印象に残ったのが、臨界点に達して音の中に”溶けていく”演出。

これこそ漫画でも実写でもできないアニメならではの演出✨で、私の脳も溶けちゃいました。
このシーンだけで劇場で観る価値がめちゃめちゃあると思ってます。ほんとーによかった☀️

<気になった点≒よくなかったとこ>
もうみなさん指摘してますが、CGと普通のとこに差がありすぎて違和感しかないです。。なぜ、こんなにまでも作画にギャップ出てしまうのか…惜しい…

あとは、尺の関係で仕方ないことなんですが4巻まで端折ってるので、この始まりだと主人公がいきなり天才プレーヤーにしか見えないですよね。ここまでに実はすんごい努力をしてきてるんですが、、、

原作読んでる人はそこは織り込み済みですが初見には、やさしくない作り。
※なので、原作も読んでほしいです。


と、まぁ色々書いちゃいましたが、原作も映画も大好きです😘
ラストライブ、雪祈が夏の日も雪の日もいつも真摯にピアノと向き合ってきたことがわかる回想シーンで涙😢です。
ヘイヘイ

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