小さな町ミニンワの住民たちの人間模様を描く群像劇が延々と続き、あれ? これってディザスタームービーじゃなかったっけ? 竜巻はいつ来るんだ?? と、ずーっと思いながらの鑑賞。
で、後半になって、ついに巨大な竜巻がミニンワを襲う!!
……竜巻が過ぎ去った後の、見るも無残な町の姿。我が家が、なじみの店が、何もかもが原形をとどめていない瓦礫の山と化す。ありふれた日常が、一瞬のうちに失われる恐ろしさ。ああ、なるほど、本作で描きたかったのはそこか。だとしたら、大半の時間をヒューマンドラマに割いた理由も納得できるかも。
瓦礫の山となってしまった町の姿がものすごくリアルで言葉を失う。一体どうやって撮ったんだろう。CGなのかな? とてもそうは思えないが。
嫌な奴だと思っていた人が、意外と良識ある人物だったり、何があってもクズはクズのままだったりといった人間性も、ある意味リアリティがあった。
ディザスター・アクション映画と思っていると肩透かしを食らうヒューマンドラマだった。
ところで、原題の『13Minutes』って、竜巻が町にやってきて通り過ぎるまでの時間ってことかなあ。映画の中では何も言ってなかった気がするけど。