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おばあさんの皮のdm10foreverのレビュー・感想・評価

おばあさんの皮(2021年製作の映画)
3.5
【私、脱いだら凄いんです!】

これは・・・
タイトルとジャケットの雰囲気から「ホラー映画」と思った人もいるんじゃないだろうか?
「サイコパスなシリアルキラーがおばあさんを殺して、その皮膚を剥がして・・・」みたいな。

Non,Non,Non

み~んな~!
ホラーじゃないよぉ~!
安心してぇ~!

まぁ、途中「暗がりから片桐はいり」っていうショッキング映像はあるので、心配な方は念のためアテント履いておいたほうがいいかもしれないけど、でも決してホラーじゃないのよん。

――「美人とかいわれるのが嫌だった」。故郷の福島県三島町から上京する前に、立ち寄った土湯温泉で「おばあさんの皮」を手渡された京子。皮を被っておばあさんに変身し、気になる男性の心のうちを探ろうとするが…(あらすじ)。

このお話しは、元々三島の民話『姥皮(おっぱの皮)』がモチーフとなっているそうです。
いろんな場面で「きれいだね」「美しい」と、まず容姿から入られてしまう京子(加藤小夏)。
彼女は、仕事の都合で東京に転勤することとなるんだけど、また新しい土地で「きれいだね」「・・・はぃ、ありがとう・・ございます」のルーィンパターンをイチから始めなければならないっていうのが憂鬱・・。そんな時、テキパキと仕事をしながらさりげなく彼女をフォローしてくれる先輩から食事に誘われる。

≪結局彼も他の人と同じなのかしら・・・≫

・・・っていうか、なんて贅沢な悩みじゃ!
・・・っていうか、最初から「美人」っていう設定で走ってるけど大丈夫?相当ハードルあげてるけど・・・。

か~ら~の、加藤小夏さん。
これが確かに美人。
彼女ならこの設定には異論はありません(笑)

というか、この顔のせいで誰も自分の内面を見てくれない・・という悩みの雰囲気がいい感じで出ていた。
だって普通に考えたら嫌味でしょ?
「私が、美人なばっかりに・・・」って嘆かれても、横で聞かされるこっちにしてみたら(すいませんね~こちとらブサイクなもんで~えぇ)って開き直りたくもなりますわいってな話で。
でも、彼女は決して悪気はないんです。
純粋に「自分の美人が嫌」なんです。
・・・ウラヤマ。

ちょっとここからは口が悪くなりそうなので、フィルターかけて、ひっそりと・・・。
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