wisteria

レイジング・ファイアのwisteriaのレビュー・感想・評価

レイジング・ファイア(2021年製作の映画)
4.2
割引デーを利用して岡山シネマクレールへ。しっかりソーシャル・ディスタンスを確保できるくらいの客の入り。そんないささかうら寂しい劇場鑑賞気分をぶっ飛ばす🔥熱々の香港🇭🇰アクション映画でした!

正義感の強い香港警察官ボンを演じるのがドニー・イェン。彼とダブル主演をつとめるのがンゴウ役のニコラス・ツェーで、彼はとある因縁をはらむことになる事件への関与から警察を辞めざるを得なくなった過去を持つ。ボンは、見事なキレ役に仕上がっているンゴウの常軌を逸した燃え滾る復讐心と真正面から対峙していくことになるのだが、、、🔥

やはりCGに頼らないガチンコにしてキレキレのアクションが魅力ですね!全盛期ジョン・ウーなどの香港ノワールを彷彿とします。ナイフ戦、肉弾戦、手榴弾戦、カーチェイス、どれをとっても生身の人間による血湧き肉躍る熱狂と重量感が伝わる。中でも白眉は香港市街地の銃撃戦!これはマイケル・マン監督の名作『ヒート』から来てますね。アルパチーノとデニーロのあれです。あれは開放感のあるロサンゼルスを舞台にした市街地銃撃戦だったですが、こちらは建物の林立する香港ならではの地形を活かした密度の濃い危険なそれとなっている🔥

監督のベニー・チャンは2020年58歳の若さでなくなりこれが遺作となってしまったとのこと。エンドロールには撮影中の監督の勇姿が見られ、そういった演出も往年の香港映画風味があって素敵でした。
wisteria

wisteria