ゆめちん

キリング・オブ・ケネス・チェンバレンのゆめちんのレビュー・感想・評価

4.0
キリング・オブ・ケネス・チェンバレン
 
モーガン・フリーマン製作総指揮で映画化された作品ということで気になり鑑賞。
 
2011年11月19日のニューヨーク。双極性障害を患う黒人のケネス・チェンバレンは、就寝中に医療用の緊急通報装置を誤作動させてしまい、安否確認のために3人の白人警官が彼の家を訪れる。
 
まるでドキュメンタリーのよう。凄まじい緊張感が最後まで続き、ラストはあまりにも衝撃的過ぎて言葉を失う。観終わってからもしばらく放心状態に。
 
犯罪を防ぐのも警察官の仕事とは言え、憶測だけで病気を抱えた老人に、あの執拗さは完全に常軌を逸している。どんどんと悪い方へ向かってしまう展開を、観客は固唾を呑んで見守るしかできないのが何とも歯痒く、誤作動させたのが "白人" ならば、明らかに全く違う展開になることは容易に想像がつく。

警察側にも良心的な人はいるが、個人の良識が腐った組織によって打ち砕かれていく様も心底恐ろしかった。
ゆめちん

ゆめちん