良くも悪くも沢田研二演ずる爺がすべての映画。
幼少期に寺を預けられた境遇、そこで憶えた精進料理、文士としての才、きっとそれらをエサに(すみません…)めちゃくちゃ女性にモテてきたんだろうな。
わりと女性に対してひどい扱いをしつつ、それを省みることなくマイペースに生きる爺。
好き嫌い分かれそう。
料理の手際があまり良くなく、山の生活にも不慣れで、なんというか地に足が付いていない様子。
つむぐ文章はいちいち美しいが、発する言葉がちょっと浅く感じる。
これは演出なのか、それとも沢田研二の地なのか…。
それも含めて、ジュリー全盛期のセクシーな姿を想像しながら見ると、なんとなく腑に落ちる映画でした。
松たか子は、やっぱりすばらしかったです。