ムービーマン

パワー・オブ・ザ・ドッグのムービーマンのレビュー・感想・評価

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)
4.3
あまりにも評価が高かったので気になって観てみた。
序盤からベネディクト・カンバーバッチ演じるフィルの心弱くも強がる神経質な男の演技力の高さとその気迫に圧倒された!!
ローズやピーターの演技力も同じく凄まじい。
西部劇って、個人的には娯楽的な質の割合が多く感じていて、どっちかと言うと軽いタッチの物が多いように今まで観てきた経験から言うと思う。
でも今作では珍しく同性愛についても触れており、それが多くは語らずとも社会派で骨太な作品に仕上げている。
特に中盤から終盤にかけてのストーリー展開とラストカットは西部劇らしい古典的な画と現代的なサスペンスフルな面を持ち合わせており、素晴らしかった。
圧巻の出来栄え!!
素晴らしい!!
特に口笛のシーンが幾つかあるが、どれも観ているこっちまでもが精神的にやられるくらいのトラウマレベル。
ピアノのレッスン中、徐々にカメラが寄っていくフィル視点の流れるようなカメラワークも凝っててお見事!!
人間誰しも弱い部分を持ち合わせていて、その弱さを敵に握られるとそれまでの獰猛さは一気に崩れ落ちるものだ
今作はその過程というものを物凄くリアルかつ、丁寧に描いており、中盤辺りでローズがピアノの練習中に口笛や楽器でマウントを取ってくるあたりも非常に印象的だった
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