ものすごく疲れていたので難しそうな作品は避けたいと思っていたのに、ベネディクト・カンバーバッチ観たさに手を出してしまった。
序盤からネガティブなオーラが漂い、言葉にならない不安感が襲う。シャーロックともドクター・ストレンジとも違う、小難しく少々小汚い(ごめんなさい)牧場主がそこにはいた。役作りのために風呂に入らず煙草を吸い続けニコチン中毒に陥ったというベネディクト・カンバーバッチの執念を底はかとなく感じる。
ベネディクト・カンバーバッチやキルスティン・ダンスト、ジェシー・プレモンスといった名だたる俳優たちに囲まれて主要キャストに名を連ねた若干25歳のコディ・スミット＝マクフィーが素晴らしい。特徴的なルックスを存分に生かし、臆することなくベネディクト・カンバーバッチと渡り合っていた。
閉ざされた場所で時間だけが刻々と過ぎていく。人間関係は変化し、心を病んでいく人もいる。壮大な景色とおさえた音楽で、誘導されるかのように俳優の演技に集中していた。
個人的に一回観ただけでは理解しがたい部分があったのでもう何回かは観たいと思う。
