最後の仕事のために施設を抜け出し
思い出の地で過去と向き合う主人公パット...。
本作は若い頃にヘアメイクアーティストとして成功した年老いた男を通じて、誰でも人生の終わりにまだ何かを残すことはできる、人は変われるんだという希望的メッセージが込められた作品です。
特に印象に残った場面は、パットが服を買いに行ったブティックの店主とのやりとり。昔のパットのプロ意識が見えた上に、お客というよりひとりの人間と向き合っていたことが分かるいいシーンでした。
それと亡きパートナーの墓石を抱きしめるシーン。それほど愛していたんだな、と。羨ましく思えました。
あと劇中の使用曲が良い。歌詞も主人公の思いと重ねていて良かったです。ただジャケット写真のサングラスはない方がいいなと観た後で思いました。印象が違います。ウド・キアーの目力とグレーの瞳をいかしてほしかった。
それにしても上下グレーのよれよれスウェットなのになぜかおしゃれに見えちゃう。インナーとスニーカーが白のせいかも。でもさらにベージュ(グリーンかも)のセットアップで見違える姿に。パットの心のスイッチがONになった！✨やっぱり服やファッションの力ってすごいですね。
自分にも思い出の地はいくつもあります。
でも今は幹線道路になったり廃れてしまったり。いい思い出であるほど、そのギャップと時の流れに寂しくもなる。なので過去に生きないよう、行くのはごくたまににしておきます😊
