ヘソの曲り角

ダンシング・ヒーローのヘソの曲り角のレビュー・感想・評価

ダンシング・ヒーロー(1992年製作の映画)
3.8
オールタイムベストじゃね?……と思ったがやはり色々引っかかるので思いとどまる。終盤会長とか教室の先生あたりが仕掛けてくる策略が物語の勢いを邪魔してる。そのせいで散々溜めて溜めてクライマックスの頭に持ってきた父が贈る息子への激励シーンが、その辺のゴタゴタに巻き込まれて流れていってしまう。あとやっぱりヒロインがあと一歩のところで引っ込む感じがステレオタイプのヒロイン像でなんかモヤる。情熱で突き抜けていけよぉぉぉ!!!、と思ってしまった。

↑の文句はさておき、全体としてはやはり『エルヴィス』の監督だなぁとすぐ分かるほどのテンポの速さと画面の圧が既に完成している。グルグル回ってそのままシーンが転換してつながってくところはうまい、けどあっさり組んで出場直前までいってて「あれ? お前それでええんか!?」と思ってしまった。シーンの飛び方が飛び方だったからif展開で結局そうはならないと思ったのだが…。ダンスシーンがとにかく熱い。ヒロインの家で踊りを教えてもらって認められる一連の流れが良すぎる。