デイ

そんなの気にしないのデイのレビュー・感想・評価

そんなの気にしない(2021年製作の映画)
3.9
この作品って"あとじわ"が来ますね!!

「アデル、ブルーは熱い色」以来のアデル・エグザルコブロス

アデルって、決して美人じゃ無いと思うの。
顔も長くて、輪郭もゴツゴツしていて。
身体もムチムチしている。
なのに、何故にこんなに魅力的なのだろう…。

髪の毛とかクシャクシャってしたり、そういう自然体なところが魅力的なのかも。
声が思ったより低くてビックリしました。

フランス語の他、フランス語訛りの英語も、アデルの声は聞いていて心地良い。

ここに書いてある"アラスジ"が秀逸過ぎます😢

アデル演じるカサンドラは格安航空会社のCA。
その様子を延々と見せつけられる訳です。

社内販売(免税品の香水とか)の売上のノルマがあるのは知らなかったなー。
しかも、格安航空会社だから、機内清掃もCA達がやっているって…。

物語は冬なのだけれども、フライトの場所によっては太陽が降り注ぐ夏ー!!な景色も魅力的☆

そしてCAだって、戻りのフライトまで時間が空くから、カサンドラはクラブに通って酒を飲んで、マッチングアプリで男を探したり(怖く無いのかな?たまたま良い人だったけれど、殺されちゃう場合もあるから…)

とにかく、カサンドラはONとOffをキッチリと分けているのです。

でも、仕事に対して向上心が全く無いため、Jr.パーサー(パンサー)から、パーサーへの昇進も乗る気では無く、仕方無く…って感じ。

その原因は彼女の母親が運転している車に乗っていて、車が崖から落ちて、自分と妹と父親は助かったけれど、母親だけが亡くなってしまった事に関係していた。

"人なんていつ死ぬかなんて分からないでしょ?"
と言うカサンドラの考え。

だから私は"今を生きている"だけ。
(マッチングアプリネームでもある)

カサンドラが空港の外でスマホをイジリながら煙草を吸うシーン。
誰も注意しないって、フランス🇫🇷らしいなー。と思ってしまいました。
ここのシーンとても好きです。

"今の"日本だったら、誰かに注意されて、警備員さんに連行されそう💦
(まあ、東京オリンピックがあったから厳しくなったのだけれど)

カサンドラがCAになって、色々な場所に行ける事が、家族の悲しみの"逃避"であり、作品の後半では
実家に戻り、全く立ち直れていない父親と対峙しなければならないのです。

パパが話したカサンドラが生まれた時の話と妹のメリッサが生まれた時の話がまた涙を誘う。

作品自体は淡々としていて、BGMも殆ど入らないから、ドキュメンタリーを観ているような感覚。

謎の1分間ほどのショートフィルムが差し込まれていて、
景色や小物やらが映し出されていて、この"空間"は何の意味があったのだろう?

それでも、ママの死から前に進まなくてはならない。
思い出の物をパパと一緒に「これは捨てる」「これは捨てない」
とゴミ袋へ。

思い出の詰まった家も売却へと。

そして、ラストにカサンドラが立っている場所とは…(いきなりコロナが…)

オープニングの無音で手書きのクレジット。
そして、このラストシーンからの、また手書きのクレジット。

好みです。

あんなに目をキラキラささて(マスクしてますが)、カサンドラが行きたかった場所、その地に立っていて、カサンドラは何を思ったのでしょう…。


実際に飛行機を飛ばしての機内での撮影や本当のCAさんも出演していたそうで、後で知って、実は、リアルに見えるよう、機内で撮影していたのですねー。




私は飛行機が大の苦手(>_<)!!
離着陸は案外平気なのだけれど、空に登ってからの、フワンフワンと上下に揺れるあの感覚が…(乗り物酔いするタイプです😅💦)

でも、空港は好きです。
夜に飛び立つ飛行機を眺めたり。

そういえば、成田空港から飛び立つ飛行機。
成田に戻って来る飛行機…空から良く見えます。
デイ

デイ