ノットステア

怪盗クイーンはサーカスがお好きのノットステアのレビュー・感想・評価

3.9
○U-NEXT紹介文
怪盗クイーンと凄腕サーカス団員がお宝を賭けて勝負!?シリーズ初の劇場OVA
見どころ
美しく、大胆、そして華麗に立ち回る怪盗クイーンのすばらしい技の数々と、怪盗としての美学に惚れること間違いなし!ドラマティックなストーリーにも感動。
ストーリー
狙った獲物は必ず盗む凄腕、怪盗クイーン。今回クイーンが狙うのは、呪われた宝石・リンデンの薔薇。しかし、クイーンが宝石を盗む前に、謎のサーカス団に横取りされてしまった!さらに凄腕のサーカス団員たちがクイーンに勝負を挑んできて…?



○感想
原作シリーズを読んだことはない。
『都会のトム&ソーヤ』シリーズの作者、「はやみねかおる」で映画を検索(Filmarks)すると作品は2つだけだった。せっかくだから観ることにした。

怪盗の美学、ロマン
戦争、紛争、内戦
美学第一の優しい怪盗と、約束を守る正々堂々とした優しいピエロの物語だった。

盗みのトリックはイマイチだったけど、ちょいと感動できるお話だった。

以下、ネタバレあり















○あらすじ
ピエロと少女の指切り。

狙った獲物は必ず盗む怪盗クイーン。パートナーで武術が得意なジョーカー。人工知能のRD。飛行船で世界中を移動する。
クイーンの今回の標的は、呪われた伝説の宝石"リンデンの薔薇"。
予告。
サーカス団に宝石を横取りされる。催眠術師、軽業師、マジシャン。

サーカス団長とクイーンの宣戦布告。
催眠と変装で取り返す。

サーカス団長の要求は、サーカスを盗み出して貰うこと。夢の海外公演。紛争で渡航禁止の国へ行くこと。
冒頭の内戦で笑顔を無くした子どもたち。サーカスを見たら笑ってくれた。自分の芸で笑ってくれた。また来てね。
その国から帰国する直前、地雷を踏んだ。足は義足。
戦争なんてのは馬鹿らしい。いつでもサーカスを楽しめる世の中にしよう。あの子にもう一度サーカスを見せる。
クイーンは"リンデンの薔薇"を返すためにカイロへ行く。それを手伝え。その途中で寄り道。

今では母親になった、あの時の少女と指切り。



○印象的なセリフ
・記者「いくら警察の言うことでも、鵜呑みにするのは危険や」「第一、裏がない」「証拠もないのに記事にするのは絶対にアカン。ホンマかどうかわからん記事載せたら、傷つく人がおる。読者も裏切ることになる。うちらの仕事は情報を公平に伝えることや。それには視野を広く持たな」「例えば、スマホ持っとらん人、どう思う?」「持っとらんかったら友達と会って話すし、いろんな情報に惑わされたりせえへん。不便かもしれんけど、持っとらん人のほうが幸せかもしれんで。けど、戦争は違う。戦争は誰も幸せにせえへん。傷つけあうだけや」「皆平和に暮らしたいだけやのにな。世界中の誰もが仲良く笑顔で暮らせたらそれが一番幸せやのに。うちらにできることは、一人でも多くの人にそういう思いを届けることや。それが伝えるっちゅうことやないかとうちは思う」
※別に初めて聞くような目新しいことではない。けど、元小学校教師のはやみねかおるさんが子どもたちに伝えたいことなんだろうなと感じた。(あ、原作にも同じセリフがあれば、だけど。)