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ARGYLLE/アーガイルのプレコップのレビュー・感想・評価

ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)
3.5
画面上で1滴も血を見せない脅威のスパイ映画。(そのかわり原油はタプタプ)

「一流スパイは世界をダマす」でお馴染みらしい「アーガイル」というスパイ小説の著者エリーは両親に会うため乗車した列車でリアルなスパイ攻防戦に巻き込まれる。

サム・ロックウェルは年齢を感じさせなかったり感じさせたりするアクションによって完璧じゃないスパイを良く演じている。前半で溜め込んだ謎を一気に紐解く中盤パートがかなり面白かったが、そこがピークになってしまった。番人パートはあまり魅力的ではなく、「騙す」ことに全振りした終盤にもあまり面白味は感じられなかった。

しかし、ラストに来て呪いのメロディと化したビートルズの新曲「Now And Then」の使い方をはじめとして、ダンスシーン、もといカラフルな銃撃シーンを見せるアクションパートは今までに観たことのない新鮮さがあった。が、ルックがクールとはいえないのが難点。でも、フィギュアスケートのところはなかなか良かった。あと、エリーの愛猫アルフィーはあまり活躍しないのと、個人的に不自然感が強くてそんなに可愛く感じられなかった。

「不自然」で言うと、全く血が流れない表現が気になる。生々しいバイオレンス描写が好きなわけでは全くないけど、そんな自分でも気になるくらいにはノイズになってる。
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