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ベケットのkuuのレビュー・感想・評価

ベケット(2021年製作の映画)
4.0
『ベケット』
原題Beckett.
製作年2021年。上映時間110分。

聞いたようなタイトルやなぁと思ったら思い出した『テネット』やん😔💡
んで、視聴したら『テネット』の主演
ジョン・デヴィッド・ワシントンが今作品の主演かいな。
もともとは『Borntobe Murdered』ってタイトルでNetflixが配給権を取得して、劇場公開が予定されてたそうやけど、シャレてると思い差換えしたんかな。
父ちゃんのデンゼル・ワシントンは堅物ぽいし、笑いそうにないやろなぁ。
って独り笑いしつつ見始めましたアクションサスペンス映画っす。

休暇で訪れていた希臘(ギリシャ)で、凄惨な自動車事故に巻き込まれたアメリカ人旅行者のベケット(ジョン・デヴィッド・ワシントン)。
やがて彼は、自身が政治的陰謀の渦中にあり、身の危険が迫っていることを知ってアメリカ大使館に助けを求めようとする。政治的騒乱のもと、警察と当局の追跡を必死にかわしながら大使館を目指すベケットだが、さらに陰謀の奥深くへとはまり込んでいく。。。

70年代の偏執的なポリティカル・スリラーへのオマージュかな。
映像(景色がとても良かった)はマジに美しく、よく撮られとるし、プチ・ヒッチコック作品て感じかな。
今作品をジャンル分けすんのならネオ・スリラーかな。
時代背景としたら数十年前に設定された演出のように感じられました。
映画の序盤は、主人公ベケットと奥さんのエイプリルのロマンスに焦点を当てているし、そのスローなペースに気が抜けて来るかも知れませんが、作中でベケットがホンワカと息が出来るんはこの序盤30分くらい。
そっからはベケットの心身を酷使に酷使させていく。
酷使せざる状況に追いやられていくが、正しいかな。
プロットが本格的に動き出すと、小生にまでベケットのハラハラドキドキが伝わるほどで、気がついたら追体験させられて見終わったら疲れてもた😃。
誰が、なぜ彼を追い詰めてんのかって疑問に彩られ、さらに、ベケットが希臘(ギリシャ)語が話せへんという苛立たしさを覚える複雑な事情もあるし。
この言葉の壁も、不安感を煽る要因の一つになってたなぁ。
アクションシーンは、他のアクションスリラーに比べて可もなく不可もないように見えるが、行き過ぎCGやその他の特殊効果を目にすることが多い時代にあって、美しさとシンプルさを感じました。 
追跡劇は、山の森、列車、地下鉄、都市など、さまざまな環境で展開されてたし、ほとんどがワシントンのワンマンショー。
共演者にはヴィキャンデルのほか、ヴィッキー・クリープスや、ボイド・ホルブルックがでてた。
彼らキャラがストーリーにもたらすモンやったり、ベケットがどないして謎を解き明かすのに役立っとんのか、関わりがよかったかな。 
スパイでもなく、サバイバルスキルが高いわけでもなく、運はメチャクチャあるけど(主人公やし当たり前かぁ😃)何の変哲もない普通のタイプの野郎のベケットのキャラはハラハラさせられつつも、いつしか応援しちゃう人物を創作したんは良かったっす。
ストーリーが優れているわけでもないが、追跡の側面とベケットの70年代風の美しい希臘(ギリシャ)の景色の相乗効果で楽しく見ることができました。また、ワシントンは、ヘタレの逃亡する野郎をほんまエキサイティングに演じていましたよ。
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