佐藤克巳

麻薬3号の佐藤克巳のレビュー・感想・評価

麻薬3号(1958年製作の映画)
4.0
阪神大震災以前は東洋最大の貿易港だった神戸の妖しげだが魅惑的な街を堪能出来る古川卓巳監督の暗黒街映画の佳作。南田洋子が神戸駅に降りた途端から不思議な空間世界に入った感。余りに今と違う神戸。高架下の商店街、映画館を経て段々重なり合う記憶。長門裕之が迷走し南田の下宿にやっと辿り着いたが手遅れの服毒自殺。長門はそれに気づかず教会に連れて行く。南田が眠り、急ぎ救急車に運ばれ俯瞰で幕。堅気に憧れる近藤宏と五味役の河野秋武が味わい深い助演。
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