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ニトラム/NITRAMのkazu1961のレビュー・感想・評価

ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)
3.8
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-331
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋 “なぜ事件が引き起こされたのか?”。。。1996年4月28日日曜日、タスマニア島、ポート・アーサーで発生した無差別銃乱射事件が死者35人、負傷者15人。動機が不明瞭な当時28歳の単独犯の犯行でした。本作は、ジャスティン・カーゼル監督が事件当日に至るまでの犯人の日常と生活を描いた作品、なによりも普通の生活を望んでいた犯人がなぜ銃を求めて、どのように入手し、犯行に至ったのか、その不可解な半生をリアリティと臨場感を持って描かれています。

🖋その謎解きの部分も見どころですが、何よりもその犯人を演じたケイレブ・ランドリー・ジョーンズの人間ならではの複雑で不可解な心情を見事に演じきって観るものを引き込んでいきます。

🖋その半生の中でさまざまな不幸が重なり、犯人の背中を押してしまったそんなことを描いていますが、取り分け父親やヘレンとの別れは大きなインパクトがあったのだと思います(その別れもこの犯人の責に負うところが多いのですが)。この無情感と、思い通りにいかない人生の切なさが目一杯伝わってくる、そんな作品です。

😨Story:(参考: yahoo movies )
1990年代半ばのオーストラリア・タスマニア島。観光以外の産業がない閉鎖的な地域で両親と暮らす青年(ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ)は、幼いころから周囲になじめず孤立し、本名を逆さに読んだあだ名「NITRAM(ニトラム)」と呼ばれバカにされていた。何ひとつ思い通りにならない日々を過ごす中、彼はサーフボードを買うために始めた仕事で、ヘレン(エシー・デイヴィス)という女性と出会い恋に落ちる。しかし、ある悲劇的な事件をきっかけにニトラムの孤独感や怒りは増大し、精神状態は悪化していく。

🔸Database🔸
・邦題 :『ニトラム NITRAM』
・原題 :『Nitram』
・製作国 : オーストラリア
・初公開 : 2021
・日本公開 : 2022/03/25
・上映時間 : 112分
・受賞 : ※※※
・監督 : ジャスティン・カーゼル
・脚本 : ショーン・グラント
・原作 : ※※※
・撮影 : ジャーメイン・マクミッキング
・音楽 : ニック・フェントン
・出演 : ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、ジュディ・デイヴィス、エッシー・デイヴィス、ショーン・キーナン

🔸Overview (参考:映画. com)
1996年4月28日、オーストラリア・タスマニア島の世界遺産にもなっている観光地ポートアーサー流刑場跡で起こった無差別銃乱射事件を、「マクベス」「アサシン クリード」などで知られるオーストラリアの俊英ジャスティン・カーゼル監督が映画化。事件を引き起こした当時27歳だった犯人の青年が、なぜ銃を求め、いかに入手し、そして犯行に至ったのか。事件当日までの日常と生活を描き出す。1990年代半ばのオーストラリア、タスマニア島。観光しか主な産業のない閉鎖的なコミュニティで、母と父と暮らす青年。小さなころから周囲になじめず孤立し、同級生からは本名を逆さに読みした「NITRAM(ニトラム)」という蔑称で呼ばれ、バカにされてきた。何ひとつうまくいかず、思い通りにならない人生を送る彼は、サーフボードを買うために始めた芝刈りの訪問営業の仕事で、ヘレンという女性と出会い、恋に落ちる。しかし、ヘレンとの関係は悲劇的な結末を迎えてしまう。そのことをきっかけに、彼の孤独感や怒りは増大し、精神は大きく狂っていく。「アンチヴァイラル」のケイレブ・ランドリー・ジョーンズが主人公ニトラムを演じ、2021年・第74回カンヌ国際映画祭で男優賞を受賞した。
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