クリプトン星人

ガンパウダー・ミルクシェイクのクリプトン星人のレビュー・感想・評価

3.0
とらえどころがない。
それが意図的なようで混乱。

序盤は如何につまらなく撮るか徹底してる。
オマージュではなくパクリのように見える世界観の映し方、抑揚のない会話、顔面アップ一辺倒の撮影、臭い演出、ナンセンスなコメディ、キレのないアクション、ベタすぎるトドメ。
つまらすぎて逆にすごい。逆に笑えてくる。こんなの狙ってないと無理というもの。
とはいえ、それになんの意味が…。

中盤からは別人が撮ったかのように上記の要素がスパッと消える。
『レオン』のような展開は激アツだし、脱力アクションはキレキレで最高。
オフビートな笑いも成立し始める。誘い笑いズルい。

でも、終盤は少し勢いが落ちる。
どこかふざけてるような、悪ノリしてるような、そんな印象。
いや、絶対ふざけてる。
なんだか波がすごい。
趣味ぐらいのノリで撮ったと思うとシックリくる。
色々詰め込んでいるようでもあったし。
必殺仕事人いたし。
惜しい。

それにしても、カレン・ギランは顔芸が得意なのか。
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のネビュラや『ジュマンジ』のルビーにも通ずるものがあった気がする。
個人的にはアンジェラ・バセットの、シェイクに顔叩きつける時の顔が優勝。