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梅切らぬバカのeryuのネタバレレビュー・内容・結末

梅切らぬバカ(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

 自閉症の息子50歳とその母の物語。会話が難しい重度の自閉症で、高齢の母がケアや介護をしながら生活することの実態を見たような気持ちになった。近隣住民から疎まれる存在であった彼らが少しずつ地域の一員となっていくことがほっこりしたが、そこに至るまでに50年かかっていると思うと周りの理解は近くにいてもなかなか深まりにくいんだと思った。
 また、部屋の様子が高齢家庭の部屋ではなくて、ぬいぐるみとかから異質感が生まれていた。
 自閉症の息子ちゅうさんが塚地さんで、特にパニックになるシーンが本物の自閉症の方のようで印象的だった。母は加賀まりこさんで、息子を愛して心配している母なんだけど、劇中でのインパクトが強いわけではなかったと感じた。塚地さんを引き立たせるためなのか?と思った。
梅切らぬ馬鹿になった経緯には息子を想う気持ちがあったと感じた。
 あと、子供と一緒にいる時のちゅうさんはお兄さんみたいな雰囲気が出ていてそこの変化も面白かった。
 全体的に主張が強いというよりは、柔らかい雰囲気で最初から最後まで進んでいた印象。
自分が発達障害を持っている役を演じるとしたら、喜怒哀楽の表現方法や好きなものへの固執の仕方、生活スタイルなどまず知ることを忠実に徹底しないといけないと思う。そこから自分で解釈して噛み砕き、真似を通して、やっと役を生きられるようになるのかなと考える。
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