ONODA 一万夜を越えてのNoveのレビュー・感想・評価

軍人とは、如何なる状況に於いても上官の命令を遂行する。
1944年戦争末期、ルバング島に送り込まれた小野田少尉に下された命令は「死ぬ権利はない」どんな状況下でも生き抜いて、島を死守することであった。
約30年間命令に従い、一人になっても生き抜いていた大日本帝国陸軍の軍人は、軍隊が無くなってしまった日本に於いて、何を拠り所にすればよかったのか。
この年月を生き延びた軍人が見た戦後の日本は、望んでいた国であったであろうか。
日本の最後の軍人として、戦い続けていた意味が問われる。