円柱野郎

ステキな金縛りの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

ステキな金縛り(2010年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

あり得ないシチュエーションの面白さという点で、"法廷"+"幽霊(しかも落ち武者)"という組み合わせからして斜め上w
それだけではナンセンスなだけの話だけど、そこへ意外にロジスティックな視点が組み込まれて話として転がっていく。
幽霊に証言させたい弁護士vs超常現象を否定する検事という部分は結果として導入に過ぎず、幽霊の証言の信ぴょう性が争点になり、かと思えば天への強制送還の危機。
鑑賞前に予測する展開の上を行く状況の変化がよくできてるね。
場面場面のコミカルな笑いも面白いし、三谷幸喜のこういったセンスが俺は非常に好みです。

演出はやはりこれまでの作品通り舞台劇調。
これが三谷作品の魅力でもあるけど、そのせいで濃すぎるキャラクターたちが登場しても逆に違和感がない。
幽霊なんて、はっきり言って出オチなのに、それでも最後まで生かし切ってしまうのもすごい気がする。
まあこれは演じた西田敏行のキャラクターによる部分も大きいと思うけど、深津絵里とのコンビも良い感じだったねえ。
ワンシーンワンカットで中井貴一にマジックをやらせる部分もさり気に効いてますな。

それにしても出演者が豪華。
三谷作品というだけで集まってくるんだろうけど、脇役まで主演級の人がわんさか。
山寺宏一なんて犬の鳴き声よ?
そりゃあチーズやってるだろうけど、わざわざ山寺さんにさせるということ自体がギャグですな。
あと、生瀬勝久のキャラといじり具合はさすがと言うしかないw
円柱野郎

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