菜南子

夜間郵便の菜南子のレビュー・感想・評価

夜間郵便(1936年製作の映画)
-
たくさんの人が働いていて社会が動いていることを再認識させてくれる作品。
この映画は1936年に公開された24分の短編映画である。深夜帯に、ロンドンからスコットランドまで手紙を仕分けしてザックに詰め、それらを郵便車と呼ばれる郵便専用の汽車で運び、それぞれの場所へ届ける。それだけだが、昔の街並み、汽車、道具などが私たちをわくわくさせる。とりわけ興味深かったのは、速度を落とさず進む汽車が途中で路上の新たなザックをネットで拾い、汽車に乗っているザックを路上のネットにかけて落とすシーンである。この機能で単一の路線から、途中停車することなくさまざまな場所へ配達するのだ。普段配達員以外の人は知り得ない世界だ、当時これを観た人たちも自分たちの郵便がどのように配達されていたか知り、わくわくしたのではなかろうか。
菜南子

菜南子