kazu1961

ノーカントリーのkazu1961のレビュー・感想・評価

ノーカントリー(2007年製作の映画)
3.9
「ノーカントリー」
原題「No Country for Old Men」
2008/3/15公開 アメリカ作品 2018-182
アカデミー賞作品賞再鑑賞シリーズ
2008年第80回 アカデミー賞作品賞

ハビエル・バルデム演じる冷酷無比な殺人鬼が齎す圧倒的な暴力描写が話題になりました。
この映画を観た人の多くがその解釈に悩み、呆気にとられ、その一方でこの難解さにやみつきになったんですね。なぜなら、メッセージ性、ストーリーのおもしろさ、緊迫感、ユーモア、あらゆる解釈、それらを表現する演技や撮影技術に至るまで、映画に必要な要素のほとんどがここに詰め込まれているからです。
「ノーカントリー」は難解な映画の部類に入ると思いますが、作品の意図が汲み取れなかった場合大抵はおもしろくなかったという評価になるのに対し、この映画は意味がわからなかったけどおもしろいという評価が異常に多かったようですね。
そして、本作「ノーカントリー」はタイトルと結末の繋がりの完成度が高い!!
コーエン兄弟は、タイトルで、No Country for Old Men(ここは老いたる者たちの国ではない)」とイェイツの有名な詩の一節で現実の世界を投げかけて物語を始まらせ、エンディングにはまたフロストの有名な詩を用い、現実の厳しい人生の先にはそれでも希望があるということを伝えているんですね。
本作はタイトルとエンディングの完成度も高いまさに傑作です!
(参考:ciatr)

第80回アカデミー賞において、作品、監督、脚色、助演男優の4部門で受賞した犯罪ドラマ。1980年の米テキサスを舞台に、麻薬密売人の銃撃戦があった場所に残されていた大金を盗んだベトナム帰還兵(ブローリン)と殺し屋(バルデム)の追跡劇、そして2人を追う老保安官(ジョーンズ)の複雑な心情が描かれる。原作はピュリッツァー賞作家コーマック・マッカーシーの「血と暴力の国」。監督・脚色はジョエル&イーサン・コーエン。日本でも2008年度のキネマ旬報外国語映画ベスト・テン第1位を獲得した。
(引用:映画. com)
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