おっとこれは……… 久しぶりに剛速球食らった気分。
大袈裟だけど、自分の33年の人生で組み立てられた無意識の世界観の領域は一通り網羅してくれた映画かなと思います。どんだけショボい世界観だよ！って言わないでー笑
網羅って表現の時点で突き刺さる感じはなかったけど、それでもこの領域の感動は久しぶり。エンタメとしても圧倒的でそのついでにここまで奥深い内容とは… 恐ろしい。
トンネル抜けた先にある完全に閉じた村にいる日本に強い影響を与え続けている大地主、大富豪の爺さんが亡くなったことで、跡継ぎがどうのこうののいつもの設定。
その爺さんの次男？が村で作られている商品を東京で売る大企業を任されていて、その企業と繋がってる記者水木が村を訪れるスタート。正直ワクワクが止まらない。
予想は全部外れた。全員が怪しくてヤバそうで、でも逆に誰が本当にヤバいのかが段々わからなくなってきて、そのままあっという間にラストまで雪崩込んで行った感じ。
あの爺さんの息子？孫？(全般的に話がよくわかっていない笑)の純粋無垢な少年の境遇が泣ける泣ける。
病弱だけど夢いっぱいで皆のことが大好きで、外の世界にも強い憧れを持っていて、生きていることそのものに喜びを称えているような光のような少年。
やっぱ子供のこういった感情にはただただ圧倒されちゃう大人がほとんどだと思います。そしてその純粋な感情をいとも簡単に利用できちゃう奴は生粋のクズですね…
お前の人生つまんねえなあ！！ あの台詞にはちょっとハッとさせられるものがありましたね。本当に充実した人生とは何ぞや。
こんな映画、ただの表層的な感情をなぞったエンタメ映画だろ、という人は絶対いると思うしそれに対しては何の反論もないけど、次何の映画見るか決めあぐねてる人には是非オススメしたいです。一見の価値は絶対あり。(必見ではなし。)
