Nove

THEATERSのNoveのレビュー・感想・評価

THEATERS(2021年製作の映画)
4.0
映画を愛する人は、何で敢えて困難な道を選んでしまうのだろう。
映画を作るために人生を掛けたり、お客さんのこない映画館を運営したり、映画館に一人ひたすら通ったりする。
映画の魅力に取り憑かれてしまった人間は、きっと強くもないのにヒーローに憧れ、美しい景色を夢見て、悲劇のヒロインになってしまう。
誰も観客のいない映画の主人公になるように宿命付けられてしまう。
4人の監督が、それぞれ4つの映画館(深谷シネマ、ジャック&ベティ、横川シネマ、御成座)のドラマをオムニバスで描く、盛り沢山の映画になっている。
どの話が好みかはあるだろうが、映画愛だけは負けていない。
それぞれ4つの映画館で観られたら、夢が叶うかもしれない。
ジャック&ベティの劇中で、映画監督の役で初の主役を演じた雑賀克郎さんが上映を迎える前に旅立ってしまったことが悔やまれてならない。
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