リプリー

ボーはおそれているのリプリーのレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
3.9
個人的にはまだ評価不能、というのが正直なところで、ラスト40分近くトイレを我慢していたこともあって…
とはいえ思い返すだに凄まじい映画体験であることに変わりはなく、特に第一章の強迫観念的なホラーシーンの釣瓶打ちには惹き込まれてしまった。
第二章のミステリアスさ、第三章の絵的な美しさ、最終章の謎解き…と書くとなんて退屈しない構成だ、と思える。
ビリー・ワイルダーの「サンセット大通り」をはじめとした映画ファンとして嬉しいオマージュや、ポランスキーっぽいとかジム・キャリーのアレっぽいとか考えるのも楽しいところ。

にしてもアリ・アスター監督は、ミッドサマーのときに「次作はまったく違う作品になる」と語っていてそれは半分はあっていたかと思うが、パンフのインタビューで本作含め「非公式の三部作」だという(確かに首や屋根裏など同じモチーフは多い)。
で、次作はこれまたガラリとテーマが変わるらしい…。
何にせよ変わらず注目の監督だと思う。