ぺんじん

ボーはおそれているのぺんじんのレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
4.2
3時間かけてホアキン・フェニックスが「僕が間違ってたよ、ママ〜!」っていう映画。スタート地点とゴール地点が一緒という、虚実が入り混じった悪夢の『オズの魔法使』っぽい。
それぞれのエピソードは面白いけど、エピソード間の結びつきが弱いので、全体的に見るとぼんやりしている印象を受ける。3時間はちょっと長過ぎ。
母親の強いコントロールにより、息子が常に不安に襲われるという所は代理ミュンヒハウゼン症候群を思い起こしたりする。
前二作と比べると、後半の緊張感が薄くて凡庸な印象。デヴィッド・リンチやコーエン兄弟と比べると、妄想の世界をキッチリ描き過ぎなんじゃないかとも思う。
でも家族間の愛着障害とか予告ありの悪夢的表現とかはいつものアリ・アスター印で安心。
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