おしりハートのねこ

ボーはおそれているのおしりハートのねこのネタバレレビュー・内容・結末

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

アメリカこええ


「意味わかんなかった」というのが観終わった最初にでてきた言葉
でも、鑑賞中のことを思い返すと、
節々で、ボーと母親の関係に自分の家族と重ね合わせていたり、自分と家族の嫌な思い出を想起させられたりしていた
だからやっぱりアリアスター作品には人の心の奥の奥の一番暗い部分をたたき起こすような、真に迫ったセリフや映像に溢れているのだと思う

アリ・アスター監督の、「人を不愉快にしたい!!!😃😃❤️‍🔥✨❤️‍🔥✨」という熱いハートがビシビシ伝わってきました
そしてとても不愉快になり、意味は分からなかったものの引きずってしまう作品でした
お母さんがボーに、これまでの不満をぶつけるシーンで(お母さんはお母さんで子供に色々思うことあるよな…)と、無意識のうちにお母さんに寄り添っていた私は毒親の素質ありかもしれない

最後らへんの水上裁判で、「彼はかもや金魚に餌をやるのに助けを求める浮浪者からは逃げる!罪深い!」と糾弾されているところ、なんかすごく(わかる)とおもった。私も普段よくこれに似たことを考える。家族と私と恋人と友人、大切な人たちが幸せであればいい、とおもってるよね私。結局あなたもそういう「自分さえ良ければいい」と思う人間なんだね。今日道で見た浮浪者の人に対して「匂いがすごい」と思い、彼の生活に一瞬思いを馳せたけど、特に彼のような人のためになにか行動するわけでもなく。結局見て見ぬふりしてるよね。そのくせ保護犬のボランティアは積極的にする。かわいい、かわいくないで扱いを分けられるのは嫌いなのに、結局あなたも同じことしてるね。……というふうに…。

開かずの屋根裏部屋や「実は全て仕組まれていたことだった」という筋書きは前二作「ヘレディタリー」「ミッドサマー」を踏襲しているし、
「マザー!」や「トゥルーマン・ショー」のような感じもある。


上映半分くらいから猛烈におしっこに行きたくなってずっと耐えながらみた
漏らさなくてよかった