takanoひねもすのたり

アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイドのtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

3.2
アンドロイドの話。

近未来のベルリン、楔文字研究をしている学者のアルマは、研究資金獲得のため、ある研究に参加することに。それは彼女のために最適化されたアンドロイドのトムと3週間暮らすことだったというSF物。

恋愛やAIが感情を持つとか云々ではなく、AIロボを伴侶として置くこと(そのメリットとデメリット)の意味を考える物語だったと思う。
着想の元になってる短編小説はもう少しメランコリックなストーリーらしいけども。

アルマという女性の設定が良いのかも。
私生活にいろいろあった(抱えている)ミドルエイジの女性っで、単純に"常に甘やかしてくれて肯定してくれるパートナー"ってだけではトムを認められない(つか必要としてない)てところ。
介護ロボだったらニーズ高いと思う……でも彼女の父親(認知症)の世話をするためにって前提はストーリーに組み込まれてない。
"パートナー"として有りか無しかを判断するための3週間同居生活とドラマ。

彼女が最後に書く報告書の内容『構築された理想的なパートナーシップ(AIロボ)によって、現実のパートナーシップに取り組む必要性や動機がなくなる』ってのは納得できる。
私みたいなの(コミュ障)は、トムがいたら本当に満足しちゃいそうだもんなあ……でも私個人は欲しいぞ……老後(があるなら)はAIロボと隠居生活したい。