亡祖母の荷物を片付けるため母の生家を訪れた少女は、森の中で、母と同じ名前の少女と出会う。
SF(ちょっと不思議)な状況にすんなり順応して仲良く遊ぶ子供たちが可愛らしい。三世代の女性の絆を描くのに、姉妹でなく、対等な関係の双子をキャスティングしたのが抜群に良かった。
73分と淡く寡黙な作品だけど、印象的な場面がたくさんありました。
後部座席から母を抱きしめる。女優のごっこ遊び。
「秘密というのは隠すことじゃない 言う相手がいないこと」
「（未来から来たの？）後ろの道から来た」
「私が悲しいのは私のせい」
夢か現かひたすら微睡を漂っているような。さんざめく枯葉と木漏れ日に、喪失の哀しみがゆっくりとほどけていく。
今の季節に観るのにぴったりの愛おしい作品でした。
