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カビリアの夜のneohetareのレビュー・感想・評価

カビリアの夜(1957年製作の映画)
4.5
カビリアの挙動にチャップリン的なユーモアが感じられて良い。ラツァリに車に乗せられた時とか。踊りを踊る姿も好き。

フェリーニは神との距離感が凄く丁度良いバランスの人だなとつくづく思う。
神を信じない人間の存在と気持ちも、信じたとしても簡単に応えてはくれない神の気まぐれも、全て理解した上で「でも信じてたらこの先きっと良いことあるさ」と肩に手を置いて言ってくれるスタンスというか。

どれだけの絶望を味わっても人は前を向けるんだ、と人間とこの世界を肯定してくれている素晴らしい映画。

ラストカットのカビリアの素敵な表情は忘れたくないな。
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